研究課題/領域番号 |
23360204
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
日野 剛徳 佐賀大学, 低平地沿岸海域研究センター, 教授 (20295033)
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研究分担者 |
柴 錦春 佐賀大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20284614)
根上 武仁 佐賀大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (30325592)
加 瑞 佐賀大学, 低平地沿岸海域研究センター, 研究機関研究員 (60598845)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 深層混合処理工法 / 塩濃度 / 酸化還元環境 / 品質管理諸量 / 地盤環境 |
研究概要 |
平成24年度までの検討結果に基づいて、塩分や酸化還元環境の変遷が改良柱体と周辺地盤との間の地盤環境に及ぼす影響について検討した。改良柱体における塩分や酸化還元環境の変遷が水和反応生成物の発現や劣化に及ぼす影響の経時変化について、浸水試験や環境分析をはじめ、水銀圧入型ポロシメーターによる間隙径分布の測定および走査型電子顕微鏡観察を行い、理工融合的かつマイクロ・マクロメカニックス的視点に基づいて検討した。以上の検討から得られた結果を総合的に検討し、塩分や酸化還元環境の変遷が深層混合処理工法の品質管理諸量やこの周辺地盤との間の地盤環境に及ぼす影響について検討した。 1)地盤環境の変遷を司る地下水流動メカニズムについて明らかにした。地盤改良の対象となる粘性土地盤の環境変遷は、初期は移流拡散現象による説明が可能であり、この過程で地下水揚水などの人為的要因が加わることにより変遷が加速する;2)当該研究における地盤環境の変遷を想定した改良柱体の浸水試験をはじめ、環境分析、間隙径分布計測、走査型電子顕微鏡観察および強度試験の結果、いずれも浸水前後の明瞭な変化は認められなかった。 さらに、3)改良柱体打設後はその周辺地盤まで改良材による影響が及ぶことがこれまでの定説であったが、本研究では同様の傾向が認められなかったことが大きな発見の一つであった。本研究の対象とした改良柱体の諸元は250kg/m^3のセメント系固化材の配合条件からなるものであったが、一般的な土工の条件下では高品質のものに相当する。このような深層混合処理工法における改良材の多用は即座に地盤環境への影響の懸念に繋がるが、むしろ低配合条件こそが改良柱体の品質管理諸量やこの周辺地盤との間の地盤環境に及ぼす影響の懸念を高めることが考えられ、今後の深層混合処理工法の調査・設計・施工の考え方に新たな知見をもたらす可能性がある。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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