研究課題/領域番号 |
23360224
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
藤原 章正 広島大学, 大学院国際協力研究科, 教授 (50181409)
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研究分担者 |
張 峻屹 広島大学, 大学院国際協力研究科, 教授 (20284169)
塚井 誠人 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70304409)
桑野 将司 神戸大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (70432680)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | ニュータウン / パーソナルモビリティ / 地区交通計画 / パネル分析 / ソーシャルネットワーク |
研究概要 |
研究メンバーとの定期的な研究会を開催し、以下に示す3つの課題について研究を行った。 まず、社会実験として対象地の住民にPMを貸し出し、GPSを活用した移動軌跡調査を行った。収集データを基にGIS上で移動軌跡を再現する経路選択モデルを構築し、PM利用者の経路選択特性を明らかにした。またいくつかの代表的な経路を抽出し実地調査を行い、地区内道路のリスク評価を行った。 次に、前年度に収集したSPデータを用いて、地区内/友人内でのPM普及率、個人属性、利用施設までの距離等がPMの保有・利用意向に与える影響を明らかにした。2時点の交通日誌パネルデータを基にマルチレベル離散選択モデルを用いて社会的ネットワークの空間分布と活動ニーズの空間分布の関連性、社会的ネットワークのサイズと活動頻度の関連性を明らかにし、今後の施設配置再考のための基礎的知見を得た。 最後に、社会実験期間中の2週間の交通行動調査データに基づき、既存の移動手段とPMの選択行動メカニズムを分析した。分析の過程で、ナンバープレートを有する航続距離の長いPMの選択行動についてさらに検討が必要であるため、経費の一部を繰り越し、平成25年度に広島市と共同で社会実験を行うための準備を行った。 平成26年2月7日に広島市安佐南区西風新都内梶毛東住宅地区東街区III期(造成工事中)において、地元住民など計22名の参画のもと、超小型モビリティの社会実験を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成24年度に実施する予定であった地区内交通手段選択モデルの構築について、経費の一部を繰り越し、平成25年度に広島市と共同で社会実験を行うこととした。ただし、社会実験の推進体制は既に整っており、またタイプの異なるPM保有に関する世帯内の競合関係を調べる予備調査の完了している。 平成26年2月7日に広島市安佐南区西風新都内梶毛東住宅地区東街区III期(造成工事中)において、地元住民など計22名の参画のもと、超小型モビリティの社会実験を行った。代表的な超小型モビリティとしてセグウェイを1台購入し、また日産New Mobility CONCEPT(2台)とトヨタコムス(3台)をレンタルして実施し、実験後は利用者アンケートを実施した。
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今後の研究の推進方策 |
研究期間の最終年度である平成25年度は、以下の3点の研究を行い研究成果を総括する。 ①各世帯員の間で協議・調整してPMを購入する世帯意思決定メカニズムを明らかにする。 ②PMとして航続距離の長い1ないし2名乗りの電気自動車の有効性を検討し、他の交通手段との競合関係を明 らかにする。 ③全国に立地するニュータウンの存続可能性を診断し、各ニュータウンの再生戦略について検討する。
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