研究課題/領域番号 |
23360245
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
上谷 宏二 京都大学, 工学研究科, 教授 (40026349)
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研究分担者 |
河野 昭彦 九州大学, 人間環境学研究院, 教授 (60136520)
五十子 幸樹 東北大学, 工学研究科, 准教授 (20521983)
田川 浩 名古屋大学, 環境学研究科, 准教授 (70283629)
荒木 慶一 京都大学, 工学研究科, 准教授 (50324653)
李 有震 京都大学, 工学研究科, 講師 (60574613)
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キーワード | 海溝型地震 / 直下地震 / 超高層建物 / 長周期地震動 / 終局限界 / 耐震設計 |
研究概要 |
(1)各種劣化要因を考慮した既存超高層建物の耐震性評価 ・従来のS造、CFT造、RC造、SRC造の部材実験データベースに海外の実験を追加してデータベースの強化を行い、劣化特性を再現できる応力ファイバーモデル用応力-ひずみ関係モデルの精度向上を行った。さらに、これを使用して1970~1980年代の典型的な超高層建築物モデルの時刻歴応答解析を行い、数値解析の安定性や、建物応答の妥当性を検証した。 ・設計支援プログラムを用いてパラメトリックスタディを行うための前段階として、緩和法を用いて設計解の信頼性を定量的に評価する方法を許容応力度・層間変形についての設計条件を考慮した上で提案した。また,純ラーメン超高層RC造の崩壊形を表現できる縮約モデルの作成法について検討を行った。上町断層帯地震に対する本モデルの予測精度を検証し,フレームモデルの応答との比較を通じて提案モデルの妥当性を例証した。 (2)既存超高層建物に適した耐震性向上システムの開発 ・シーソー機構および速度依存型ダンパーを有する制振装置の形状を検討するとともに,鋼構造多層骨組に対する制振効果を地震応答解析を通じて分析した。 ・超高層建物等の長周期地震動対策として有効な同調粘性マスダンパー制振システムについて、実用上の問題となっていた軸力リリーフ機構の検討を行った。理論的な検討では、ダンパー支持部材をバイリニア特性とした場合について、当該ダンパーの応答特性を明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
(1)各種劣化要因を考慮した既存超高層建物の耐震性評価と(2)既存超高層建物に適した耐震性向上システムの開発のいずれにおいても,当初の計画通りの成果が得られているため。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画に沿って,今後も研究を推進していく予定である。
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