研究課題/領域番号 |
23360256
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
原田 和典 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90198911)
|
研究分担者 |
原 直也 関西大学, 工学部, 准教授 (00330176)
秋月 有紀 富山大学, 人間発達科学部, 准教授 (00378928)
|
研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2014-03-31
|
キーワード | 火災性状 / ゾーンモデル / 流れ性状 / 煙による散乱光 / 視野輝度分布 / 区画内床面照度 / 避難性状 |
研究概要 |
本研究は3つのサブテーマから構成される。個々のテーマは最終的には煙流動性状予測と避難性状予測モデルに組み込まれ、最終的には統合モデルとし、ケーススタディを経て実建物プロジェクトへの利用を可能とする計画である。各サブテーマの平成24年度における成果は下記の通りである。 サブテーマ1(多様な火災性状に対応した煙流動予測モデルの提案)については、既存の二層ゾーン、多層ゾーンモデルの問題点を整理した上で、注目すべき物理現象について模型実験等を行いモデル化した。平成24年度は、主として微小な圧力差における水平開口の流れについて模型実験を行い、一方向流が成立しなくなる限界条件と、二方向流となる領域での流量予測式を作成した。避難安全設計用の火源モデルについて、ウレタンブロックを用いた実験を行い、可燃物が壁もしくは壁入隅部にある場合に、自遊空間に比べて発熱速度が増加することを実験的に定量化した。 サブテーマ2(大空間における出口選択と歩行安全性の評価モデル)については、煙層存在時の避難者の視野における輝度分布からの出口発見の評価方法、歩行空間における床面照度の予測モデルの作成を行う。平成24年度は、白煙による煙層が存在する条件下で模型実験を集中して行い、天井の面光源により形成される床面照度分布、煙層下端面での輝度分布を測定し、煙による光の散乱の影響を調べ、定式化に着手した。 サブテーマ3(避難行動予測と煙流動予測の統合モデルへの組み込み)については、平成24年度は、初期火源の発熱速度の簡易式の作成、強いプルームで生じる数値的不安定の除去を行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
サブテーマ1、2については基本的な実験はおおむね終了し、その分析を平成25年度に行う。サブテーマ3については、避難性状の組み込みが残されているが、平成25年度に実施することとしている。
|
今後の研究の推進方策 |
実験結果の取りまとめの段階であり、必要に応じて研究協力者の助言を仰ぎながら推進していく。
|