近年、オフィス環境の改善により執務者の知的生産性を向上させる研究が活発に行われているが、これらの研究では環境改善前後での知的生産性の変化を認知タスク等を利用して実験的に評価しているため、実験参加者のタスクへの習熟から定量的に知的生産性を計測することは難しかった。 本研究課題では、知的作業中に作業に集中している「作業状態」と休憩している「一時中断状態」が交互に現れることに着目し、被験者実験により環境条件と執務者の内的要因の変化により2つの状態の遷移が変化する数理モデルを構築した。また、この数理モデルにより、知的生産性を定量的に計測できる手法を開発した。
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