研究課題/領域番号 |
23360262
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
上野 武 千葉大学, キャンパス整備企画室, 教授 (30312929)
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研究分担者 |
小篠 隆生 北海道大学, 工学系研究科, 准教授 (00250473)
鶴崎 直樹 九州大学, 人間・環境学研究科, 准教授 (20264096)
恒川 和久 名古屋大学, 工学系研究科, 講師 (50283396)
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キーワード | 都市・地域計画 / 持続可能性 / サスティナブルキャンパス / 評価指標 / キャンパス計画 |
研究概要 |
初年度の研究では、(1)大学と地域の連携関係のバリエーションの抽出、(2)都市環境総体に対する大学の貢献を前提とした計画理念、(3)大学側の計画であるキャンパス計画と都市側の都市計画などの計画の連動性、の視点を活かしながら、評価指標抽出と評価ツール構築のための基礎情報を得ることを目的とし、大学と都市における、国ごと、地域ごとの特徴を把握するために、研究組織で連携・分担して調査し、分析と検討を行った。 1)評価指標抽出のためのヒアリングと情報収集(担当:研究組織全員) Webによる情報収集、ISCN(International Sustainable Campus Network)の研究者とメールによる事前情報交換を行うと共に、スエーデン・イエーテボリで開催されるISCNシンポジウムに参加し、欧米におけるSC研究の実態把握とサステイナブル指標の抽出に資する知見を得た。 2)国内外既存評価ツールの比較分析(担当:恒川、鶴崎) CASBEE(日本)、BREEAM(英国)、LEED(米国)等の既存の環境負荷低減評価ツールに関する情報収集と比較分析を行うとともに、 3)個別評価項目の評価指標の明確化(担当:小篠、上野) AASHE(Association for Advancement of Sustainability in Higher Education)が主催するSTARS(Sustainability Tracking Assessment & Rating System)ワークショップに参加し、北米の多くの大学が利用している評価ツールの我が国の大学への適用可能性の検討に着手した。 4)北海道大学が主催するサステイナブルキャンパス国際シンポジウム2011にパネラーとして参加し、各自の研究を発表する共に、米国からの参加者と意見交換を行った。(担当:研究組織全員)
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ISCNを通じた海外大学との情報交換、AASHEが採用するSTARSという評価システムの検討、さらには、サステイナブルキャンパス国際シンポジウム2011での研究発表等、当初の計画に沿った形で順調に研究を行うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
23年度の研究成果をもとに、定量的指標と定性的指標の相関関係を明らかにし、評価ツールの設計と、それを用いた既存キャンパスの評価を行う。 1)定量的指標と定性的指標の相関関係検討(担当:鶴崎、上野) ・定量的指標と定性的指標を統合するシステムをISCNと連携しながら検討する。 2)キャンパス評価ツールの設計(担当:研究組織全員) ・既存の環境負荷低減評価ツールやSTARSの評価指標をベースにしながら、都市の持続可能性に貢献するキャンパス評価ツールを開発に着手するとともに、評価ツールを担当者が所属する大学、キャンパスに適用し、大学の規模、地域特性などが反映されているかに注意しながら検証を行う。 3)ISCNシンポジウム2012でのヒアリングや、海外他大学と連携したワークショップの企画を行う。(担当:研究組織全員)
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