研究課題/領域番号 |
23360263
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究分野 |
都市計画・建築計画
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大月 敏雄 東京大学, 大学院・工学系研究科, 准教授 (80282953)
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研究分担者 |
篠原 聡子 日本女子大学, 家政学部, 准教授 (20307987)
鈴木 雅之 千葉大学, キャンパス整備企画室, 助教 (90334169)
服部 岑生 千葉大学, 大学院・工学研究科, 名誉教授 (40009527)
森 正美 京都文教大学, 人間学部, 教授 (00298746)
西川 祐子 京都文教大学, 人間学研究所, 客員研究員 (50183538)
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キーワード | 都市計画・建築計画 / 文化人類学 / 民俗学 / 人間生活環境 / アーカイブ |
研究概要 |
I.地域生活記憶集積メカニズムの解明に関わる研究 I-1.赤羽地域での居住者の生活記憶情報及びその媒体の収集分析を、赤羽台団地の仮設アーカイブ施設(あつまリビング)を拠点として行うアクションリサーチ:原則毎週土曜に開設する仮設のアーカイブ施設を拠点としながら、団地居住者へ生活史的ヒアリングを行い、あわせて生活記憶のよすがとなる物品の系統的収集・記録、分析といった博物館活動を通じて得られた諸情報を行った。現在、記憶集積メカニズムを解明中。 I-2.国内アーカイブ活動に関わる調査研究:国内の、計画住宅地の記憶集積に関わるアーカイブ活動にかかわる調査を行った。具体的には、軍艦島(長崎)、豊田市足助町(愛知)、高蔵寺NT(愛知)、国立民俗学博物館(千葉)を対象とした。 I-3.海外アーカイブ活動に関わる調査研究:欧米の計画住宅地における、アーカイブ活動とその施設に関わる事例研究をおこなった。具体的には、スカンセン野外博物館(スウェーデン)、ロンドン近郊の田園都市(イギリス)、デインデン団(タイ)、萬芳国(台湾)、ハンブルグにおけるオーラルヒストリー活動(ドイツ)について調査を実施した。 II.アーカイブ施設の社会実験及びその運営手法の構築に関わる研究 II-1.毎週土曜にに開設するアーカイブ活動:上記の仮設アーカイブ施設の収集・分析・展示機能を漸進的に整備しし、居住者の生活拠点の一つになるような場の創出を実践中。新たに、団地周辺における「ピクニック」を3回催し、団地内コミュニティ活動の一環と、アーカイブ活動をミックスした活動を展開した。 II-2.隔月に開催する公開勉強会:人間環境学会との共催によるシンポジウムの開催。夏祭りに、上記活動の展示会を開催した。 II-3.年2回開催する小企画展:「アーカイブ展示会」「団地の記憶展示会」「卒展(かかわった学生の学習記録の発表の場)」を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
すべての項目に対して、実質的な活動が展開できた。但し、国内については当初予定していた団地に関する聞き取りが不十分なところもあるので、2012年度の課題としたい。
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今後の研究の推進方策 |
2011年度の活動を通じて、赤羽台団地自治会とのコラボレーションが十分に行われるようになった。また、北区飛鳥山博物館との共催の形をとった、アーカイブ展示も2012年度に開催のめどがついているので、2012年度にはこれまでの活動実績を、より多くの団地居住者に伝えることを目標としたい。 また、海外調査の整理が一部不十分な点もあるので、2012年度はその分析に力を注ぎたい。
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