本研究では、量子ドット太陽電池に適した材料として、現在研究の主流となっているPbSeよりもマルチエキシトン生成(MEG)の閾値エネルギーが小さい、コロイダルInAs量子ドットの合成を検討した。その結果、毒性が小さく、大気中での取り扱いも容易なトリフェニルアルシンを原料としたコロイダルInAs量子ドットの合成方法を開発に成功した。また、CdSe、PbS、PbSeコロイダル量子ドットを用いて、従来の自己組織化法より大きな量子ドットの個数密度を有するが、その配列には周期性を持たない量子ドットアモルファスナノ構造を作製し、ミニバンドの形成を検討し、PbSeでミニバンド形成を観察することに成功した。
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