研究課題
最終年度のH25年度にはオパール結晶薄膜の構造色を利用した歪み分布可視化が社会インフラ分野への応用に関して大きな進展があった。歪み分布の可視化については金属(アルミ試験片)の塑性変形、コンクリートのクラック検出への応用を広島大学及び土木研究所の連携研究者と協力して実証した。現在、これらは社会インフラ分野への実用化を目指し、大面積化とフィールド試験に耐えうるオパール結晶の材料設計について、より実用化を目指した新規なスマート材料として社会実装を目指した新プロジェクトが開始されている。工学的にスケールアップ可能な合成プロセスに関しては、H24年度よりさらに高品質で均一なオパール結晶薄膜の大面積化が進展した。H24年度の報告した縦型成膜装置のプロセス改良により、成膜サイズを300㎜×300㎜スケールが可能となった。当初のプロセスと比較し、スケールアップが容易で将来的に量産化プロセスの基盤技術として期待できる(本技術の国内特許出願)。また、オパール結晶薄膜の高品質化については、その結晶成長のメカニズム解明が重要である。H25年度は米国ワシントン大学の研究協力者が研究室に滞在し、濃縮結晶化のモデル構築のための共同研究を実施した。1次元フォトニック結晶としてチタニア酸化物によるインバースオパール構造の成膜の共同研究を実施した。宇都宮大学から派遣された研究協力者とインバースオパール構造のチタニアナノ構造を200℃以下の比較的低い熱処理条件で形成できた。また、アイルランドとチェコの共同研究者らとの共同研究により、LB法によるLayer-by-Layerによる積層薄膜とオパール結晶薄膜をテンプレートとしたカルコゲナイトガラスの高屈折率インバース構造のフォトニック結晶を形成した。両者の反射スペクトル結果より、光学特性が配列構造に強い相関があることが明らかとなった。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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http://samurai.nims.go.jp/FUDOUZI_Hiroshi-j.html