シングルナノサイズの酸化物粒子の分散と凝集に基づくボトムアップ複合化手法の開発を行い、この方法によって固体酸化物形燃料電池(SOFC)の電極材料であるNiO-YSZ、並びにLSM-YSZ複合ナノ粒子の合成に成功した。これら複合ナノ粒子の集積によって三次元的に広がった三相界面の増大を実現し、従来法に比べて高性能なSOFC電極を得ることができた。塩基性炭酸Zr錯イオンを用いた多成分系共沈法を発案し、この方法によっても均質なNiO-YSZ複合ナノ粒子の合成に成功した。このNiO-YSZ複合ナノ粒子を用いてアノード支持型SOFCを作製した結果、電極のナノ構造化等によって電力密度の向上が観察された。
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