固体酸触媒であるゼオライトをラセミ化触媒に使用し,イオン液体を反応溶媒に用いるリパーゼ触媒不斉アシル化反応を組み合わせたアリールアルコールの動的光学分割(DKR)反応開発を検討した.ゼオライトは, H-β-VALFOR CP811BL-25が最適であり,イミダゾリウ塩,もしくは4級アンモニウム塩イオン液体中でDKR反応に不可欠なラセミ化が進行し,これらの実験結果をもとに,イオン液体とヘキサンの混合溶媒システム,あるいはイオン液体コーティングで活性化したリパーゼPSとゼオライトを組み合わせたアリールアルコールのDKR反応プロセスを構築した.
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