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2011 年度 実績報告書

圧電素子を内蔵したCFRP構造のスマートセンシング・アクチュエーション

研究課題

研究課題/領域番号 23360376
研究機関東北大学

研究代表者

福永 久雄  東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50134664)

研究分担者 胡 寧  千葉大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60250685)
亀山 正樹  信州大学, 工学部, 准教授 (30302178)
跡部 哲士  東北大学, 大学院・工学研究科, 助教 (40586468)
キーワードCFRP / 圧電素子 / センサ / アクチュエータ / スマート構造 / 構造ヘルスモニタリング / セミアクティブ制御 / セルフセンシング
研究概要

将来の航空宇宙機用CFRP構造の安全性と信頼性の一層の向上を図るためには、圧電素子を内蔵したスマート複合材構造の適用により、衝撃荷重により発生する損傷を自動的に検知する構造ヘルスモニタリング法を確立することが重要となる。また、運航中の構造振動を軽減するためには、圧電アクチュエータによる効果的制振を行うことが必要となる。本研究では、圧電センサ・アクチュエータを内蔵したCFRP複合材構造について、安全性と信頼性に優れた航空宇宙機用スマート構造の開発を目的とする。
本研究テーマは2つの研究項目からなり、本年度の研究成果は下記の通りである。
(I)衝撃荷重同定に基づく構造ヘルスモニタリング
1)弾性波を用いたCFRP補強パネルの衝撃荷重位置同定の高速化
PZTを板表面に貼付したCFRP積層板について、高周波弾性波の到達時間差に基づく位置同定法を開発するとともに、CFRP補強パネルの弾性波伝播速度の繊維配向角およびスキン部・補強材部の板厚依存性を考慮した高速の衝撃荷重位置同定法を開発した。
2)FRP複合容器の落錘衝撃試験データの取得
FRP複合容器の落錘衝撃試験データを取得して、損傷の有無による荷重履歴特性の相違を調べ損傷と荷重履歴の関係を明らかにした。
(II)セルフセンシング・セミアクティブ振動制御
アクチュエータの電圧計測によるセルフセンシング・セミアクティブ振動制御則を構築し、CFRP積層板について、モード別多モード振動制御実験を行い本手法の有効性を検証した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初予定していた主要な研究項目のうち、「弾性波を用いたCFRP補強パネルの衝撃荷重位置同定の高速化」および「セルフセンシング・セミアクティブ振動制御」については、当初計画通りに順調に研究成果が得られている。一方、「CFRP補強パネルの落錘衝撃試験データの取得」については試験片が高価で多数の試験を行うことが困難なため、同様の損傷形態を有するFRP複合容器について試験を行い、衝撃荷重履歴同定および損傷と荷重履歴の関係を明らかにした。

今後の研究の推進方策

「衝撃荷重同定に基づく構造ヘルスモニタリング」に関しては、CFRP補強パネルの衝撃荷重位置同定法について、さらに高精度化と高速化を図る。また、FRP・FW複合容器の落錘衝撃試験によりさらにデータ蓄積を進め、衝撃損傷特性(衝撃エネルギと最大衝撃荷重の関係、衝撃荷重と損傷面積の関係)を明らかにする。また、「セルフセンシング・セミアクティブ振動制御」では、CFRP積層板の多モード振動制御実験を行い、本手法の有効性を示すとともに、CFRP補強パネルでの振動制御実験でも検証する。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Impact Force Identification of CFRP Structures Using Experimental Transfer Matrices2011

    • 著者名/発表者名
      S. Atobe, H. Fukunaga and N. Hu
    • 雑誌名

      CMC Computers, Materials & Continua

      巻: 26 ページ: 67-90

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 圧電素子による弾性波を用いた平板・殻構造の損傷検出2011

    • 著者名/発表者名
      跡部哲士
    • 雑誌名

      JCOSSAR2011論文集

      巻: 7 ページ: 564-568

    • 査読あり
  • [雑誌論文] A Carbon Nanotube/Polymer Strain Sensor with Linear and Anti-symmetric Piezoresistivity2011

    • 著者名/発表者名
      G.Yin
    • 雑誌名

      J.Composite Materials

      巻: 45 ページ: 1315-1323

    • DOI

      10.1177/0021998310393296

    • 査読あり
  • [学会発表] Real-Time Impact Force Identification of CFRP Laminated Plates Using Sound Waves2011

    • 著者名/発表者名
      S.Atobe
    • 学会等名
      ICCM 18
    • 発表場所
      Jeju Island, Korea
    • 年月日
      2011-08-21
  • [備考]

    • URL

      http://www.ssl.mech.tohoku.ac.jp

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公開日: 2013-06-26  

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