研究課題
将来の航空宇宙機用ＣＦＲＰ構造の安全性と信頼性の一層の向上を図るためには、圧電素子を内蔵したスマート複合材構造の適用により、衝撃荷重により発生する損傷を自動的に検知する構造ヘルスモニタリング法を確立することが重要となる。また、運航中の構造振動を軽減するためには、圧電アクチュエータによる効果的制振を行うことが必要となる。本研究では、圧電センサ・アクチュエータを内蔵したＣＦＲＰ複合材構造について、安全性と信頼性に優れた航空宇宙機用スマート構造の開発を目的とする。本研究テーマは２つの研究項目からなり、本年度の研究成果は下記の通りである。(1) 衝撃荷重同定に基づく構造ヘルスモニタリング1) ＣＦＲＰ積層板について、弾性波の各アクチュエータへの到達時間差に基づく高精度・高効率の衝撃荷重位置同定法を開発した。また、ＣＦＲＰ補強パネルについて繊維配向角およびスキン部・補強材部の板厚の影響を考慮した高精度・高効率の位置同定法を開発した。 2) ＦＲＰ複合容器の落錘衝撃試験データを取得して、損傷の有無による荷重履歴特性の相違を明らかにして、荷重履歴より損傷の有無および損傷の大きさを推定する方法を提案した。(2) セルフセンシング・セミアクティブ振動制御:アクチュエータの電圧計測によるセルフセンシング・セミアクティブ振動制御則と、ファジー理論による多モード振動制御則に基づき、ＣＦＲＰ積層板の振動制御実験を行い、本手法の有効性を検証した。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件)
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