研究課題
船体工作における切断や溶接,さらには溶接後のガス加熱などの矯正作業に代表される熱加工時の工作精度向上のために,熱加工におけるプロセス物理と熱加工力学の融合により精緻化される熱変形支配因子に基づいた高精度変形予測・制御手法を提案し,これらと組立順序の影響を組み合わせた船舶メガ構造体に代表される大型構造物の高精度形状予測・制御手法ならびにニアネットシェイプ工作法を開発した.すなわち,「ミクロプロセス物理ーマクロ熱加工力学ーメガ構造体力学」のマルチスケールな連結・融合によってもたらされる,大型構造体の革新的な高精度工作,ひいては,より柔軟性のある船体工作の実現を可能とする評価手法を構築した.具体的には,まず,熱源および温度場制御による切断・溶接時における変形低減手法の開発として,初年度および第2年度に開発した高精度溶接変形解析手法と高精度実験計測手法を併用しながら,変形低減に有効な制御指針を導出するとともに,熱源・温度場のハイブリッド制御による変形低減手法を構築した.また,溶接条件依存型固有ひずみ分布データベースの拡充を進め,複雑形状・大型構造体の溶接変形予測を可能とした.さらに,組立順序を考慮した固有ひずみ法による船体工作精度評価手法の開発を行い,この手法を用いて,船体ブロックの工作精度の評価ならびにニアネットシェイプ工作法の有効性を評価するとともに,実機船体ブロックを対象としてその適用性・有効性を確認した.
25年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2013
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (8件) (うち招待講演 2件)
Quarterly Journal of Japan Welding Society
巻: Vol. 31, No. 4 ページ: 104-108
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