研究課題/領域番号 |
23360395
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研究機関 | 独立行政法人海上技術安全研究所 |
研究代表者 |
星野 邦弘 独立行政法人海上技術安全研究所, 流体設計系, 研究員 (40399514)
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研究分担者 |
池本 義範 海上技術安全研究所, 流体設計系, 研究員 (80358407)
牧野 雅彦 海上技術安全研究所, 流体設計系, 研究員 (90415795)
白石 耕一郎 海上技術安全研究所, 流体性能評価系, 研究員 (40586591)
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キーワード | 気・液界面 / 3次元計測 / 超音波 / 球面音波 |
研究概要 |
(1)超音波を使った気・液界面の計測システムの機器構成の検討 超音波を使った面的計測を行なう手法として、(1)水槽の幅方向へ放射線状に広がりをもつファンビーを生成し、これを水槽長さ方向へ数列設けて気・液界面の形状を計測する手法(2)多数の送波器群を組み合わせたマトリックストランスデューサアレイ等を用いて球面音波を発生させ逆伝搬アルゴリズムにより計測する手法について検討した。その結果、時間差が無く計測が可能な球面音波発生法を採用した。 (2)球面音波生成法 球面音波生成用の素子として1MHzの超音波ピエゾ素子を用いることとし、手持ちの素子単体のビーム角特性、減衰率特性などを計測した。計測したセンサー単体の特性から球面音波生成用の素子の数と配置を検討し球面音波生成装置の設計を行なった。 (3)計測アルゴリズムの検証と予備試験 計測アルゴリズムの検証用に以下の装置を設計製作した。 (1)超音波用パルス電源(高速バイポーラ電源1式、低雑音FET作動増幅器4式)超音波発生用素子の駆動用電源(Max 2MHz、240V、任意波形入力)(2)超音波アレイセンサー5素子一体型ピエゾコンポジットトランスデューサアレイ(水平ビーム角30°、垂直ビーム角12.5°)(3)超音波用A/D変換器およびデータ収録システム25MHz、8チャンネル同時サンプリングA/Dコンバータ (1)~(3)の機器と手持ちの任意関数発生器等を組み合わせて計測アルゴリズム検証用システムを構築した。計測アルゴリズムの検証実験等が行なえる体制が構築できた。本システムはチャンネル数の増設等により次年度の実際の計測システムへそのまま拡張できるものである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、実験を行なうための環境整備にほとんどの時間を費やしてしまい、研究成果の公表に至らなかった。ただし、次年度計画の計測システムの詳細設計と試作まで踏み込んだ装置の製作を実施することが出来た点は評価できる。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度製作したセンサーを含む計測システムを十分に活用し、水槽試験による検証実験を主体に以下の研究を実施する。 (1)計測システムの詳細設計と試作 (1)計測アルゴリズムの決定 (2)球面音波生成装置音響的性質の実測 (3)受波素子アレイと計測システム:前年度試作した受波素子アレイを拡張する (4)送波信号:送波信号をPCにより作成し送波パルスを符号化し送波時間と受波パルスの時間同期を取る方法を検討する (2)計測システムの検証とチューニング実験 (3)多方向不規則波解析法の検討
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