研究課題
カットオフ密度を超える超高密度のプラズマ加熱や電流駆動として、トーラス系核融合プラズマ(球状トカマク、ヘリカル、RFP、内部導体など)で電子バーンシュタイン波(EBW: Electron Bernstein Wave)が脚光を浴びている。本研究では、EBW波の励起方法として挙げられている3つの方法の実験的検証を目的としている。①弱磁場側からのX波入射(FX-SX-B変換)②弱磁場側からのO波斜め入射(O-SX-B変換)③強磁場側からのX波入射(FX-B変換)小型の内部導体装置Mini-RTでは、プラズマ中に高周波測定用のアンテナを挿入することにより、EBWを直接測定する手法を確立した。FX-SX-B変換では、急峻な密度勾配が必須であるので、磁気面形状を操作して入射実験を行った。その結果、EBWの特徴である短波長で静電的な波の同定に成功した。次に、O-SX-B変換は、磁力線との入射角度に最適値があり、その許容領域が狭いことが理論的に指摘されている。そこでプラズマに対するアンテナの入射角を可変にすべく、アンテナ位置を操作し、最適な入射角度を実験的に調べた。その結果、短波長の波が観測できる最適入射角が理論値とほぼ一致した。最後に、FX-B変換の実験を行うべく、トーラス中心近傍に励磁アンテナを設置し、強磁場側からX波を入射た結果、やはり短波長の波の励起が確認された。これらの3つの場合において、EBW波の励起を実験的に観測できた。一方、トーラス磁場中での電磁波の励起を解析すべく、FDTD法による電磁波解析コードを開発した。またMini-RTではBi-2223高温超伝導線材を使用したが、最近その開発が著しいReBCO線材を用いたコイルの製作に着手し、約1.3倍の起磁力の増強が図られると共に、300時間以上の十分長い電流減衰時定数を有するコイルが開発できた。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Plasma and Fusion Research
巻: 9 ページ: 1405014-1 ~ -12
Applied Superconductivity
巻: 24 ページ: 4601104
巻: 9 ページ: 1405013-1 ~ -6