研究課題
本研究の目的は核融合実験において散乱中性子を計測する事で燃料面密度を測定し、高密度爆縮の実現に貢献しようというものである。H25年度は最終課題であった多チャンネルのADコンバーター256チャンネル(32ユニット)すべて導入が完了し、装置が完成した。6月に激光12号をもちいた爆縮実験を行い散乱中性子の計測を試みた。10ショット行い、うち5ショットで散乱中性子を観測する事が出来た。しかしながら電磁ノイズが多少混入しているため、誤差の大きな計測結果と成ってしまった。電磁ノイズ遮蔽として、信号ケーブルをすべてアルミ製のパイプで覆った。またホトマルの高圧電源を定格値である-1100Vから-1200Vに上げる事で、信号とノイズの比を大きく出来る事が明らかになった。11月にさらに1ショット爆縮実験を行なう事ができ、このショットでは明瞭な5カウントの散乱中性子を検出する事に成功した。これはこれまでどの方法でも達成できなかった偉業である。これから燃料面密度は0.13±0.06g/cm2と計測された。1次元流体シミュレーション計算によるとこの条件での面密度は0.19g/cm2と計算され、誤差の範囲での一致が得られた。この結果は今後学会発表・論文発表を行なう。科研費の帰還は終了したが今年度も引き続き本研究は継続する。計測器のターゲットからの距離を現状の24cmから20cmに近づけて、感度を5割増加させる。また今年度に実施されるすべての核融合爆縮実験に導入し計測データを蓄積し、信頼度の高い標準計測器にする。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2014 2013
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (8件) (うち招待講演 1件)
Plasma and Fusion Research
巻: 9 ページ: 1000-1~1000-3
DOI: 10.1585/pfr.9.0001000
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