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2012 年度 実績報告書

放射線誘起表面活性による原子炉内伝熱特性向上のメカニズム解明に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23360425
研究機関東京海洋大学

研究代表者

波津久 達也  東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 准教授 (60334554)

研究分担者 賞雅 寛而  東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 教授 (20134851)
研究期間 (年度) 2011-04-01 – 2014-03-31
キーワード放射線誘起表面活性 / 濡れ性 / 沸騰伝熱 / 伝熱向上 / 軽水炉 / ドライアウト
研究概要

放射線誘起表面活性は、金属母材への放射線照射により表面酸化皮膜に電気化学反応を生じせしめ、濡れ性とこれに起因する伝熱特性及び母材の耐腐食性を向上させる、応募者らが開発した技術である。これまで、大気圧から1MPa の低圧条件において、この放射線誘起表面活性による濡れ性向上と限界熱流束向上が確認されているが、原子炉内環境における放射線誘起表面活性の効果及びメカニズムは明らかになっていない。本研究では、強γ線照射下、高温高圧環境における基礎実験(濡れ性、ライデンフロスト現象)及び伝熱特性向上における材料表面状態と照射効果の評価、放射線誘起表面活性効果の発現条件の検討を、平成23年度からの3カ年で実施する。
2年目となる平成24 年度は、γ線照射・高温高圧下のライデンフロスト状態を観察するための装置の準備と、非照射下における濡れ性(接触角)の詳細評価およびライデンフロスト温度計測予備実験を行った。具体的な実施内容は以下のとおりである。
1.ライデンフロスト温度計測用実験装置の準備: 高温高圧容器内で、強γ線照射・高温高圧下(線量:10kGy/h以上、 圧力:最大15MPa、温度:最大300℃)における試験供試材のライデンフロスト温度を計測するための実験装置及び計測系の準備を行った。
2.非照射下の濡れ性の詳細評価およびライデンフロスト温度計測予備実験: 高温高圧下の濡れ性及びライデンフロスト現象に及ぼすγ線照射の影響を定量的に把握するため、平成23年度に引き続き、γ線照射下実験との対比実験として非照射下における液滴接触角のデータベースを拡充・整備するとともに、ライデンフロスト温度計測の実験条件を整理するための予備実験を実施した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の予定通り、γ線照射・高温高圧下のライデンフロスト状態を観察するための装置の準備、非照射下における濡れ性(接触角)の詳細評価およびライデンフロスト温度計測の予備実験を実施し、今年度の主たる研究目的を達成できたため。

今後の研究の推進方策

最終年度となる平成25年度は、平成23年度、24年度に製作した高温高圧下における濡れ性とライデンフロスト現象を観察するための実験装置を用いて、γ線照射・非照射下における濡れ性(接触角)の詳細評価およびライデンフロスト温度計測実験を行い、RISAによる濡れ性と沸騰伝熱特性向上の関係を定量的に評価する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Effect of Wall Wettability on Flow Characteristics of Annular Two-phase Flow2012

    • 著者名/発表者名
      波津久達也
    • 学会等名
      6th Japanese-European Two-Phase Flow Group Meeting 2012
    • 発表場所
      KKRホテル熊本
    • 年月日
      20120923-20120927
  • [学会発表] 高温下における液滴接触角の測定2012

    • 著者名/発表者名
      波津久達也
    • 学会等名
      日本混相流学会年会講演会2012
    • 発表場所
      東京大学柏キャンパス
    • 年月日
      2012-08-09

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公開日: 2014-07-24  

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