研究課題
デルフィニウム萼片の粗抽出液において、acyl-glucose dependent anthocyanin 7-O-glucosyltransferase (AA7GT) によってアントシアニンの 7 位に結合したグルコース残基に、p-hydroxybezoyl-glucose (pHBG) がアシル基供与体となって acyl-glucose dependent acyltransferase (AGAT) によって p-hydroxybezoyl 基が結合し、さらにそのアシル基にやはり pHBG がグルコース供与体となって acyl-glucose dependent anthocyanin glucosyltransferase (AAGT) によってグルコースが結合し、さらにそのグルコースの先にやはりpHBG がアシル基供与体となって AGAT によって p-hydroxybezoic acid (pHBA) が結合して、グルコース 3 分子と pHBA 2 分子が直鎖状に結合した violdelphin が合成されることを見いだした。さらにその AAGT cDNA をクローニングして得ることに成功し、大腸菌内で AAGT タンパク質を発現させ、その酵素活性の基質特異性などについて明らかにした。また AGAT については、候補となる cDNA を 3 種類得ることができたが、大腸菌内でそのタンパク質を発現させることはできなかった。しかし、最初のステップの AGAT 活性が消失しているデルフィニウム変異体を見いだし、その変異体においては 3 種類のうちの 1 つの AGAT 遺伝子の発現が消失していることが見いだされ、この遺伝子が AGAT の責任遺伝子であることを明らかにした。これらのことから、pHBA は液胞内においてアシル基供与体およびグルコース供与体の 2 つの役割を果たす Zwitter donor であることを明らかにした。さらに pHBG を合成する UDP-dependent glucosyltransferase についても、その活性が著しく低下している別の変異体群を見いだし、その遺伝子 cDNA の同定に成功した。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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