高分子量のタンパク質NMRシグナルを、より微量の試料を用いて帰属できるように2つの方法を開発した。まず、すでに我々が開発しているMAGICAL法について各種測定プログラムの改良を行い、測定感度を30%程度向上させることができ、低濃度の試料を短時間で解析することができるようになった。また、新たにメジャーコドンのtRNAとマイナーコドンのtRNAを使い分けることによるアミノ酸残基番号選択的な安定同位体標識方法を開発した。これらの方法を用いることで従来のNMR解析方法に必要であったタンパク質濃度の1/100以下の濃度でシグナル帰属解析が可能になり、様々な分野への貢献が期待できる。
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