研究課題/領域番号 |
23370064
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研究機関 | 東北薬科大学 |
研究代表者 |
井ノ口 仁一 東北薬科大学, 薬学部, 教授 (70131810)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | ガングリオシド / 視床下部 / 過食 / KKAyマウス |
研究概要 |
視床下部食欲中枢の機能にガングリオシドの関与を示す興味深い結果が得られた。2年をかけて、KKAyおよびKKの遺伝背景を有するGM3SKOマウスを作成した。これらのマウス(KKAy/GM3SKOおよびKK/GM3SKO)の糖尿病関連の表現型を24週齢で検討したところ、空腹時血糖値、グルコース負荷試験、インスリン負荷試験およびインスリン抵抗性改善による糖新生系酵素(G6PおよびPEPCK)遺伝子発現抑制が認められ、糖尿病の発症が両マウスでほぼ完全に抑えられていた(未発表)。 さらに、KKマウスにAy(Agouti)遺伝子を導入したKKAyマウスは過食による体重増加を示したが、KKAy/GM3KOマウスでは摂食量と体重増加がKKマウスと同じレベルまで抑制されていた(未発表)。この結果より、GM3および関連ガングリオシドは、末梢のインスリン支配臓器のみならず視床下部食欲中枢の過食シグナルにおいても機能していることが強く示唆される。今後、肥満による視床下部炎症状態においてガングリオシドの発現がどのように変化しているか、メラノコルチン-MC4Rシグナルへの影響とともにインスリン抵抗性およびレプチン抵抗性への関与を明らかにする必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
GM3および関連ガングリオシドの中枢神経系・内分泌系・免疫系を繋ぐ炎症性シグナルのメディエーターとしての機能解明が期待される。
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今後の研究の推進方策 |
GM3および関連ガングリオシドは、末梢のインスリン支配臓器のみならず視床下部食欲中枢の過食シグナルにおいても機能していることが強く示唆された。今後、肥満による視床下部炎症状態においてガングリオシドの発現がどのように変化しているか、メラノコルチン- MC4Rシグナルへの影響とともにインスリン抵抗性およびレプチン抵抗性への関与を明らかにすることによって、GM3および関連ガングリオシドの中枢神経系・内分泌系・免疫系を繋ぐ炎症性シグナルのメディエーターとしての機能解明が期待される。
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