研究課題
本研究は、教授の斎藤成也と助教(2013年10月より理化学研究所QBICのユニットリーダに移籍、国立遺伝学研究所では客員研究員)の隅山健太がそれぞれほぼ独立して進めてきたものである。斎藤成也は、指導しているIsaac Babarindeを筆頭著者とする論文 "Heterogeneous tempo and mode of conserved noncoding sequence evolution among four mammalian orders"をGenome Biology and Evolutionに発表した(論文1)。本論文では、哺乳類の中の4目(霊長目、齧歯目、肉食目、鯨偶蹄目)についてそれぞれ3種以上のゲノム配列を大規模比較し、各目に特有の、非コード領域で進化的に保存されている塩基配列(CNS)を抽出した。その結果、霊長目でもっとも多くCNSが発見され、齧歯類でもっともCNSが少なかった。このことは、霊長類で脳が大きく発達したことと関連があるかもしれない。隅山健太は、米国の研究グループが中心となって進めたシーラカンスゲノムの決定と解析計画にかかわり、昨年Nature誌に発表された論文(論文2)の共著者となった。特に四肢の発達にかかわる非コード領域の同定に関係した。隅山はまた京都大学の松田らのグループとの共同研究を進めて、Journal of Neuroscienceに"GDNF and Endothelin 3 regulate migration of enteric neural crest-derived cells via protein kinase A and Rac1"という論文を発表した(論文3)。また、東京工業大学の岡田らのグループとの共同研究をおこない、PLoS ONE誌に"A SINE-derived element constitutes a unique modular enhancer for mammalian diencephalic Fgf8"という論文を発表した(論文4)。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Genome Biology and Evolution
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