研究課題
最終年度である平成25年度は、前年度のマイクロアレイ解析で明らかになった二重共生特異的遺伝子の中から、重要な遺伝子を選抜しその特性を調べた。1.二重共生特異的遺伝子の発現量の変化マイクロアレイ解析で明らかになった二重共生特異的遺伝子から、Type1メタロチオネイン遺伝子とCPRD49遺伝子を見い出した。これらの遺伝子の塩基配列をダイズ完全長cDNA配列データベースから取得し、両遺伝子を特異的に増幅するプライマーを設計した。そして栽培した各生育段階のダイズ(品種エンレイ)試料についてリアルタイムPCRを行い、両遺伝子の発現量の変化を明らかにした。2.二重共生特異的遺伝子の発現部位の解析本実験ではAgrobacterium rhizogenes MAFF210265株を用いて二重共生特異的遺伝子であるType1メタロチオネイン遺伝子のプロモーター領域とGUSレポーター遺伝子との融合タンパク質を発現するダイズの毛状根形質転換体を作製することを試みた。まずプロモーター領域を含めたメタロチオネイン遺伝子を特異的に増幅するプライマーを設計しエンレイの根細胞から遺伝子配列を増幅した。これをGUS遺伝子を含むbinary vector pDs204hへ導入し、次にこのvectorをA. rhizogenesに取り込ませた。1週間程度栽培したエンレイの下胚軸に形質転換したA. rhizogenesを接種し14日間生育させた。発生した毛状根に菌根菌を接種し6週間生育させ、毛状根内のGUS発色部位を観察した。その結果、目的遺伝子のA. rhizogenesへの導入並びにダイズ毛状根の作製までは成功したが、毛状根内部のGUS発色部位を観察することはできなかった。このようにA. rhizogenesから毛状根への遺伝子導入の方法を確立することが今後の課題として残された。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Biology and Fertility of Soils
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