研究課題
Pseudomonas sp. F2a株のゲノムを抽出し、次世代シーケンサー(Illumina)により全ゲノムを解読した。得られたゲノム情報を基にバイオインフォマティックス解析を行った結果、F2a株はゲノム上に6種類のWCxxCモチーフを持つTrxホモログ (Trx171、286、303、2244、2288、2399) が存在することを見出した。次に、F2a株のゲノムDNAを鋳型にして、PCRにより各遺伝子を増幅し、pColdIに連結することで、各trxの高発現プラスミドを作製した。本プラスミドによりE. coli BL21(DE3)を形質転換し、Hisタグ融合タンパク質として各Trxタンパク質を高発現させ、精製タンパク質として各々のTrx活性を調べた。一方で、E. coliのtrxA 欠損株を用いた補完実験により、6種類のTrxホモログがセレンタンパク質生合成に与える影響をin vivoで調べた。発色試薬であるベンジルビオロゲンが、E. coliにおける唯一のセレンタンパク質であるギ酸脱水素酵素依存的に還元されることで菌体が紫色を呈する。この特性を利用し、セレンタンパク質合成能を可視的に評価した。その結果、Trx2244とTrx2399を導入した株ではE. coliのtrxA 欠損株を補完できた。また、Trx171を導入した株では長時間の反応により補完が認められ、他の3種のTrxでは補完できなかった。この結果より、F2a株の持つ6種類Trxホモログの内3種類がE. coliのTrxAと同様にセレンタンパク質合成に関与することが強く示唆された。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (10件) (うち国際学会 3件、 招待講演 2件) 備考 (1件)
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