研究課題/領域番号 |
23380071
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
池田 郁男 東北大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (40136544)
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キーワード | コレステロール / 胆汁 / 小腸 / 小腸灌流 / コレステロール排泄 |
研究概要 |
本研究は、胆汁を介さない新たなコレステロール排泄経路を明らかにすることが目的である。そのために、ラットを用いて、胆汁へのコレステロール排泄と小腸へのコレステロール排泄を定量的に把握し、胆汁を介さないコレステロール排泄がどの程度あるのかを調べることとした。 第1の試験では、ラットの半永久胆管カニュレーション手術を施し、経時的に胆汁を回収し、胆汁へのコレステロール排泄を測定すると共に、糞へのコレステロール排泄量を測定し、胆汁以外からのコレステロール排泄量を測定することを目的とした。この試験で最も困難であったのは、半永久胆管カニュレーション手術法の確立であったが、更に、手術法確立後に胆汁を集めることは出来たものの、血中に胆汁の漏出があり、胆汁を定量的に得ることができていないことが強く示唆された。しかも、この手術後のラットの摂食量が大きくばらつくため、コレステロールの定量的把握は困難であった。更なる実験方法の検討が必要であると考えられた。 第2の実験として、in situでの小腸灌流法の確立と小腸からのコレステロール排泄量の測定を行った。小腸灌流法は、当初予定していた手術法ではうまくいかない部分があったことから、何度かの試験を繰り返し、改良を重ねることで、試験方法の確立が出来た。また、第1の試験が十分な成果が得られなかったので、胆汁にチューブを挿入し、胆汁を集めることで、胆汁へのコレステロール排泄量と小腸でのコレステロール排泄量を比較した。何度かの手術により、実験方法は確立することができた。その結果、胆汁へのコレステロール排泄以外に、小腸内腔へのコレステロール排泄が起こっていることを明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ラットの半永久胆管カニュレーション手術を伴う、実験で十分な成果が得られていない。手術法の改良が必要であり、検討を続けている。 また、第2のin situでの小腸灌流法での試験は、灌流法の確立に時間を要したため、当初予定していた、LXRアゴニストによる試験ができなかったため、次年度に行う。
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今後の研究の推進方策 |
ラットの半永久胆管カニュレーション手術法についてさらに検討し、データが得られるよう改良する予定である。 in situでの小腸灌流法での試験では、灌流法は確立したので、経時的は排泄速度の測定、および、LXRアゴニストやPPARδ投与により、小腸へのコレステロール排泄量が増加するのか、また、その量はどの程度かを定量的に把握する。
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