研究課題
1.腸管樹状細胞の解析:腸間膜リンパ節樹状細胞のうちCD11b-CD103+PD-L1+ 樹状細胞が制御性T細胞のマスターレギュレーターFoxp3の発現を誘導することを見出していたが、さらに無菌マウスではこの樹状細胞サブセットの割合が減少していることを明らかにし、腸内共生菌からの作用を受けて腸間膜リンパ節に遊走していることが示唆された。2.経口免疫寛容において誘導される制御性低応答化T細胞の解析: 経口免疫寛容状態においては、CD62Lhigh/intCD44int T細胞、CD62LlowCD44high T細胞の2種類のT細胞群が誘導されることをこれまでに明らかにしている。これらの細胞では、T細胞の低応答化に関連するEgr2およびGrailの発現が増加しており、これら因子の発現を介して低応答化していることが示唆された。これらの細胞群は、無菌マウスで減少しており、腸内共生菌がその誘導、機能発現に関わることが示唆された。3.ノトバイオートマウスを用いた腸内共生菌による腸管免疫応答制御の解析:大腸の免疫系が未発達な無菌マウスに対して Bacteroides acidifaciensを単独定着させたノトバイオートマウスを作製することにより、大腸部位の結腸リンパ節におけるIgA産生が活性化されたことから、腸内共生菌が直接大腸免疫系の免疫応答に作用していることが明らかになった。4.腸管免疫担当細胞を活性化できる食品素材の探索:乳酸菌、多糖をマウスに経口投与する実験において、これら食品素材が腸管樹状細胞に作用し、IgA抗体産生を増強しうることを示す結果を得た。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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