研究課題
基盤研究(B)
マツタケはアカマツの菌根菌であり、その子実体は環状に形成される。このフェアリーリングの土壌は密度の高いマツタケ菌糸を含みシロと呼ばれている。シロはグラム陰性菌や枯草菌に対して抗菌活性を示す。本研究では、シロに含まれる抗菌活性物質を単離、同定することを目的とした。シロの20% MeOH 抽出物をODSならびにアニオン交換樹脂により精製した。活性画分から得られた結晶のX線解析により、主成分はシュウ酸と同定した。しかし抗菌活性画分の活性は、そこに含まれるシュウ酸よりも明らかに強かった。抗菌物質はシュウ酸そのものではなく、その抗菌活性を増強する無機物質が共存している可能性が強く示唆された。
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