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2011 年度 実績報告書

ニレ類立枯病の日本における被害発生リスク評価

研究課題

研究課題/領域番号 23380093
研究機関独立行政法人森林総合研究所

研究代表者

升屋 勇人  独立行政法人森林総合研究所, 森林微生物研究領域, 主任研究員 (70391183)

研究分担者 市原 優  独立行政法人森林総合研究所, 東北支所, 主任研究員 (10353583)
石原 誠  独立行政法人森林総合研究所, 北海道支所, 主任研究員 (90353581)
山口 岳広  独立行政法人森林総合研究所, 北海道支所, チーム長 (00353897)
キーワードニレ類立枯病 / Ophiostoma ulmi / ハルニレ / ケヤキ / 病原性 / 分布 / キクイムシ / 侵入種
研究概要

世界的に重要な樹木病害であるニレ類立枯病の原因菌が日本で発見された。これが日本において被害を顕在化させるかどうかを早急に検証する必要があるため、本研究では病原菌の国内での分布、および日本産ニレ類への病原性試験を行うことを目的に実験を設定した。本年度は北海道における分布調査と苗木への接種試験を行った。本病原菌はキクイムシにより媒介されることから、ニレ類に穿孔するキクイムシの探索を中心とし、採取されたキクイムシおよび材から菌の分離を行い、ニレ類立枯病菌の存在の有無を確認した。その結果、北海道の全域10か所で本病原菌が確認され、すでに北海道に定着していることが明らかになった。本州における調査は行っていないため、今後本州における本病原菌の分布調査を行う必要がある。ハルニレ、ケヤキ、オヒョウ、アキニレ、アメリカニレを用いた接種試験では、アキニレでは対照区と全く変わらない程度の壊死が樹皮、辺材部においてみられたが、それ以外の樹種では樹皮下の壊死斑が苗木の上下方向に広がり、接種部位付近では道管の褐変と通水阻害が認められ、日本産ニレ類においてもアキニレ以外では病原性を有することが明らかとなった。街路樹に普通に用いられ、日本全土に普通に分布しているケヤキにおいても病原性が認められたことから、日本国内における定着、分布拡大のリスクはあると判断できるが、ベクターの種類や頻度、分布状況と合わせて解析する必要があり、今後の課題である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

事前に設定した目的の通りに調査、実験は遂行されており、得られた結果も予想できるものであったことから。

今後の研究の推進方策

引き続き事前に設定した目的通りに実験、調査を遂行する予定である。問題点は特にない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ニレ類立枯病菌の日本産ニレ類への病原性2012

    • 著者名/発表者名
      升屋勇人・市原優・石原誠・神崎菜摘・山口岳広
    • 学会等名
      日本森林学会
    • 発表場所
      宇都宮大学(宇都宮市)
    • 年月日
      2012-03-27

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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