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2011 年度 実績報告書

GH遺伝子組み換えアマゴを用いた発現遺伝子や代謝産物からの食品としての安全性評価

研究課題

研究課題/領域番号 23380117
研究種目

基盤研究(B)

研究分野 水産学一般
研究機関日本大学

研究代表者

森 司  日本大学, 生物資源科学部, 教授 (60241379)

研究分担者 関 泰一郎  日本大学, 生物資源科学部, 教授 (20187834)
キーワードGH遺伝子組み換え魚 / iTRAQ / 比較定量トランスクリプトーム / プロテオーム解析
研究概要

大規模シークエンスで得られた遺伝子の相同性解析
イルミナ解析で得られていたデーターを基に相同性解析を行ってきたが、既知の遺伝子データーバンクを用いた相同性解析で得られる遺伝子数は少なく、大部分はunknownの遺伝子であった。また、このunknownの遺伝子(タグ配列を除いた遺伝子は22塩基)を用いて相同性解析をしても困難であるため、再度400塩基から700塩基に渡る大規模シークエンスにかけることにした。現在解析中である。
メチオニンとヒストンのメチル化量解析
今回、遺伝子組換えアマゴとそのコントロールからヒストンタンパクの抽出を行い、ヒストンタンパクのメチル化量をエライザーにより計測したが、良好な結果を得られなかった。しかし、並行して行ったLC-MS/MS解析の結果、どの部位がどれだけメチル化、またはアセチル化されているのかを調べることが出来た。
マイクロアレイとiTRAQ法による比較定量トランスクリプトームとプロテオーム解析
GHは脳下垂体前葉から合成・分泌され、成長を司るホルモンである。そのため、このGH遺伝子組み換えアマゴの脳下垂体でどのようなことが起きているのかを知ることは重要な研究課題であった。脳下垂体ペプチドをiTRAQタグで標識し、分画したものをMS/MS測定したところ、45,305のスペクトルが測定され、2,345種類のタンパク質が同定された。そのうちの約10%にあたる188種類のタンパク質がHomo,Hetero,Non-Tg+GHの実験群いずれか(もしくはすべて)で発現変動がみられた。発現変動があったタンパク質同士の相互作用をネットワーク解析で調べた結果、iTRAQ解析で発現が変動していたタンパク質の約7割が変動タンパク質同士で相互作用を持つことが明らかになった。これらの結果は今年Joumal Proteomicsに発表することが出来た。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

大規模シークエンスはやり直しをしているが、方法などを大幅に変更しているため順調に動いている。
そのため、今までより良い結果を得られるはずである。また、ヒストンタンパクに関しては既に解析が終了し、予想以上のデーターを得ることが出来た。また、この研究と並行して行っていた脳下垂体のトランスクリプトームとプロテオーム解析の結果を論文として発表できたため、大きく研究が進展したと考える。

今後の研究の推進方策

遺伝子組み換え魚の体の中で起きていることが、幾つものパズルのピースとして出来上がってきている。まだ全体を完全にはつなぎ合わせることが出来ないが、代謝を中心にして遺伝子やタンパクの変化を見つけ出す予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Effects of growth hormone on the salmon pituitary proteome2012

    • 著者名/発表者名
      Yoichi Kurata, Yayoi Kimura, Yuko Yamanaka, Akiyo Ishikawa, Hiroyuki Okamoto, Tetsuji Masaoka, Hiroyuki Nagoya, Kazuo Araki, Shunsuke Moriyama, Hisashi Hirano, Tsukasa Mori
    • 雑誌名

      Journal Proteomics

      巻: 75 ページ: 1718-1731

    • DOI

      doi:10.1016/j.jprot.2011.12.009

    • 査読あり

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公開日: 2013-06-26  

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