研究課題/領域番号 |
23380127
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
研究分野 |
農業経済学
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
柳村 俊介 北海道大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (80183979)
|
研究分担者 |
坂下 明彦 北海道大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (70170595)
志賀 永一 北海道大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (50235511)
東山 寛 北海道大学, (連合)農学研究科(研究院), 講師 (60279502)
角田 毅 山形大学, 農学部, 准教授 (60355261)
中村 勝則 秋田県立大学, 生物資源科学部, 准教授 (80315605)
森田 明 宮城大学, 食産業学部, 准教授 (70292795)
小内 純子 札幌学院大学, 社会情報学部, 教授 (80202000)
|
キーワード | 農家家族 / 経営資産 / 高齢者福祉 / 農業者年金 / 農業構造政策 / 農業者の引退行動 |
研究概要 |
平成23年度に実施した研究活動は以下の通りである。 1 研究打ち合わせ会議の開催:連携研究者を含めて全員が出席し,打ち合わせを行った(平成23年5月24日,北海道大学農学部)。 2 調査の実施:北海道栗山町,旭川市東旭川地区,中札内村において機関調査・農家調査・アンケート調査を行い,富良野市ではアンケート調査を実施した。農家調査では,農業経営,家族世帯員の構成と状態,今後の営農・生活に関する聞き取りを行い,高齢農業者が抱える営農と生活の問題点を把握した。アンケート調査では,面談調査での聞き取りが困難な経済問題等について匿名による回答を求めた。これらの北海道の調査地のほか,秋田県大仙市で機関調査を実施するとともに,同市西仙北地区において農家調査の対象集落を選定し,当該集落の調査協力が得られることになった。 3 韓国でのセミナー開催:平成23年8月5日,韓国において農村振興庁の研究者とともに農業の世代継承に関わるセミナーを開催した。農村振興庁の研究者約15名に加え,柳村,東山および申錬鐵(大学院生)が参加し,柳村は「農業への新規参入と経営継承」という発表を行った。 4 研究成果の発表:平成23年度日本農業経営学会において,柳村等が本課第に関わる個別報告を行った。また,この発表を基に同学会『農業経営研究』に論文を投稿し,掲載が決定している(柳村俊介・棚橋知春・佐久間勇走・小松知未:高齢農業者の経営資産処分と老後生活設計-北海道南空知栗山町のモノグラフ-)。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
家族関係や所得水準等の個人が抱える問題に調査内容が及ぶため,調査の実施が難しくなる場面を想定していたが,調査対象地の協力を得て北海道3カ所(栗山町,旭川市東旭川地区,中札内村)でアンケート調査・農家調査を実施でき,富良野市でもアンケートを実施した。また,秋田県大仙市や北海道大樹町で今年度の調査に対する協力の確約を得た。栗山町の調査研究の一部については,すでに学会報告を行い,学術論文として投稿している。上記の調査研究の困難にもかかわらずこのような成果を得たことから,②と評価した。
|
今後の研究の推進方策 |
研究計画については大きく変更する必要はなく,当初計画通りに進める予定である。平成24年度は,平成23年度の調査地に加え,上記の大仙市,大樹町での調査研究を予定しており,さらに可能であれば富良野市における農家調査を実施したい。 農業経済学や農村社会学の研究者だけでは高齢者福祉の実態把握が十分にできないと思われるので,高齢者福祉事業の実践者であり,かつ農業問題に対する造詣も深い明篤館(熊本市)・館長の宮田喜代志氏に連携研究者として参加を求める。 昨年度の韓国・農村振興庁とのセミナーを継続的なものとし,かつ国際交流の幅を広げるために英国・プリマス大学のIan Whitehead氏にも参加を要請し,本年度,札幌で国際セミナーを開催する予定である。
|