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2013 年度 実績報告書

企業体形成型協同組合の制度的実態的特性と社会的意義に関する産業分野横断的研究

研究課題

研究課題/領域番号 23380132
研究機関滋賀県立大学

研究代表者

増田 佳昭  滋賀県立大学, 環境科学部, 教授 (80173756)

研究分担者 関 英昭  青山学院大学, 法学部, 名誉教授 (10118721)
高橋 卓也  滋賀県立大学, 環境科学部, 准教授 (20336720)
伊藤 康宏  島根大学, 生物資源科学部, 教授 (40201933)
小野 奈々  滋賀県立大学, 環境科学部, 助教 (90507716)
研究期間 (年度) 2011-04-01 – 2014-03-31
キーワード農事組合法人 / 生産森林組合 / 漁業生産組合 / 企業組合 / 協同組合法人 / 集落組織 / 労働者生産協同組合 / 農業協同組合法
研究概要

協同組合法制における生産組合制度を歴史的に見ると、戦後に各種協同組合法成立期に水産業協同組合法、森林法、中小企業等協同組合法においてほぼ横並びで法制化された。これらは、伝統的な集落組織がもつ生産的機能を、戦後の協同組合法制の中に位置づけたものとみられる。当初、農業協同組合法では、GHQの反対のために集落を生産単位とする協同組合組織の法定化は実現されなかった。
農業分野では、後に農事組合法人制度が導入されて、集落等を基礎とした営農組織が農協法に法定化された。農事組合法人はその後有限会社等との制度間競争の中で新設数は減少した。生産森林組合による共有林管理は、依然として入会的保有形態の色彩が濃厚である。生産森林組合による共有林管理を活性化する1つの方法として、企業との連携がある。事例として金勝生産森林組合と栗東市商工会との間での協働の森林管理について調査し、商工会側から参加する地元企業から見た可能性および問題点を明らかにした。漁業生産組合制度も、漁業組織として部分的に導入されたが、主要な法人形態とは成らなかった。中小企業分野では、近年6次産業分野で起業しているグループが企業組合形態を採用するケースがみられる。調査結果によれば、企業組合という法人形態を選択した理由には、もともと地域住民として、あるいは同じJAグループの仲間であった女性たちが、話し合いや仕事の分担で差をつけず、起業前からの対等な仲間関係を維持するために、総会における議決権・選挙権が各組合員の出資額の多少にかかわらず1人1票となっている企業組合の形態が好ましかったからである。
協同組合法に規定された企業体形成型協同組合は、組合員の平等な運営参画という特徴を持ちながらも、その集落基盤性、設立運営での行政の関与等のために十分に活用されておらず、他制度を選択する場合が多いことが明らかになった。

現在までの達成度 (区分)
理由

25年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

25年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2014 2013 その他

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] TPPをはじめとするグローバル化と協同組合を考える2014

    • 著者名/発表者名
      関英昭
    • 雑誌名

      協同組合研究

      巻: 第33巻第2号 ページ: 未定

  • [雑誌論文] 近代島根県の漁業政策と漁業組合2013

    • 著者名/発表者名
      伊藤康宏
    • 雑誌名

      歴史評論

      巻: dai764号 ページ: 49-65

  • [雑誌論文] 地域環境保全ボランティア活動の対外閉鎖性と活動の非継承性:2013

    • 著者名/発表者名
      小野奈々
    • 雑誌名

      滋賀大学環境研究センター研究年報

      巻: 10巻1号 ページ: 27-36

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 入会林野整備に影響を及ぼす要因は何か?―都道府県別の整備進捗経年データによる検討―2013

    • 著者名/発表者名
      高橋卓也,山元周吾,松下幸司
    • 雑誌名

      入会林野研究

      巻: 第34号 ページ: 64-81

    • 査読あり
  • [学会発表] チエテ川上流域における市民参加の構造的問題――流域単位にもと

    • 著者名/発表者名
      小野奈々
    • 学会等名
      日本ラテン アメリカ学会第34回定期大会
    • 発表場所
      埼玉県草加市
  • [学会発表] TPPをはじめとするグローバル化と協同組合を考える

    • 著者名/発表者名
      関英昭
    • 学会等名
      日本協同組合学会
    • 発表場所
      東京都
  • [学会発表] Challenges of Commons Forest Management in the Era of Urbanization

    • 著者名/発表者名
      Takuya Takahashi, Shugo Yamamoto, Hirotaka Yurugi
    • 学会等名
      4th Global Conference of the International Association for the Study of the Commons, Kitafuji Conference
    • 発表場所
      富士吉田市
  • [学会発表] 業の森づくり活動に関する研究―栗東協働夢の森プロジェクトを対象として―

    • 著者名/発表者名
      梅原久奈,田中美由紀,高橋卓也
    • 学会等名
      第125回日本森林学 会
    • 発表場所
      さいたま市
  • [図書] 地域資源活用による農業振興 伊藤康宏、第19章 水産資源の利用と漁業生産組合の歴史的展開―島根県を事例2014

    • 著者名/発表者名
      谷口憲治編著
    • 総ページ数
      401-421
    • 出版者
      農林統計出版株式会社
  • [図書] JAは誰のものか2013

    • 著者名/発表者名
      増田佳昭編著
    • 総ページ数
      1-222
    • 出版者
      家の光協会

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公開日: 2015-05-28  

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