研究課題/領域番号 |
23380135
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研究機関 | 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
後藤 一寿 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 九州沖縄農業研究センター・作物開発・利用研究領域, 主任研究員 (70370616)
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研究分担者 |
井形 雅代 東京農業大学, 国際食料情報学部, 准教授 (10231127)
高橋 京子 大阪大学, 総合学術博物館, 准教授 (00140400)
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キーワード | フードシステム / 健康産業クラスター / バイオクラスター / 機能性農産物 |
研究概要 |
健康機能性解明や用途開発を行う先端バイオ産業・企業と、機能性食品等の開発を行う食品産業・企業との融合による栄養・健康産業クラスターの構築に焦点を絞り、医学・薬学・食品科学の専門家と密に連携し、日本・ヨーロッパ・アジアの栄養・健康産業クラスター事例の発掘・評価ならびに国際比較を行い、我が国独自の栄養・健康産業クラスターの形成条件の検討を行った。まず、オランダとフランスを中心に事例を絞り、オランダのFoodVallyでの現地調査および資料収集、フランスの競争力拠点である、PASS、VitagoraおよびDATAR、農務省での現地調査および資料収集を実施した。オランダワーヘニンゲンに設立されたFoodVallyでは食関連企業と研究機関のコーディネートと信頼醸成に貢献し、多くのプロジヱクトを実施していた。フランスのPASS(香料クラスター)では、伝統的な香料原料産地に設立され、香水企業との連携および調香師などの教育研修プログラムが充実していた。健康・栄養・味覚クラスターのVITAGORAでは、調理器具メーカーとVitagora本部の連携および地場関連企業との連携が進んでおり、研究成果の事業化という点でも大きな成果を上げている。また、フランス政府が進める競争力拠点政策および農村振興政策PERなどの詳細を農務省にて調査した。さらに薬用資源産業の視点から森野藤助(實郭)により創始された森野旧薬園(奈良県宇陀市大宇陀区)の史料を分析し、薬草政策について提言した。今後、オランダワーヘニンゲン大学との共同調査を実施し、EU圏内におけるフード・バイオ関連クラスターの類型化へ向けたアンケート調査およびアジア地域での詳細事例調査を実施する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定していたオランダ、フランスでの詳細な事例調査が実施でき、継続的な協力関係を構築できたことから、次年度以降の研究がスムーズに進む体制ができた。また、アジア地域での展開へ向けだ調査も進んでおり、おおむね計画通り進行している。
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今後の研究の推進方策 |
次年度以降、ヨーロッパを中心とした産業クラスター政策および事業について詳細な調査を実施する。その際に、研究協力者として申請しているオランダワーヘニンゲン大学のWim教授(地域政策・経済論)のサポートの元、詳細なアンケート調査を実施予定である。また、日本、アジアにおける健康産業、薬用資源産業について詳細な調査を進める計画である。
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