研究課題/領域番号 |
23380184
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
前田 貞俊 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (50377694)
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研究分担者 |
西藤 公司 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (20365422)
神志那 弘明 岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (50506847)
水野 拓也 山口大学, 獣医学部, 教授 (90398826)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | アレルギー・ぜんそく / 獣医学 / トランスレーショナルリサーチ / アトピー性皮膚炎 / ケラチノサイト |
研究概要 |
(1)CPEKおよびランゲルハンス細胞を用いた三次元皮膚モデルの作製 イヌ皮膚組織球腫の病変部から株化した組織球(Jack)をCPEKと共に三次元培養し、Jackにおける細胞表面抗原の発現変化について検討した。Jackの細胞表面上には、CD1c、CD11b、CD18およびMHCIIが発現しているが、CPEKとの三次元培養によって、これらすべての分子の発現が消失した。したがって、CPEKを用いた三次元皮膚モデルにおいては、Jackの使用は適切でないことが明らかとなった。 (2)プロテアーゼによるケラチノサイト活性化メカニズムの解明 プロテアーゼを介したケラチノサイトの活性化メカニズムを明らかにするために、パパインを用いてGM-CSFの産生に関わるシグナル伝達経路を同定した。Der f 1同様に、パパインはケラチノサイトからのGM-CSFの産生を促進した。パパインを添加することによってケラチノサイトにおけるnuclear factor of activated T cells (NFAT)の核内移行が認められたことから、GM-CSFの産生に至るシグナル伝達経路にNFATが関与している可能性が示された。そこで、NFATの核内移行を阻害するシクロスポリンを用いて阻害実験を行ったところ、GM-CSFの産生は部分的に抑制された。以上の結果より、ケラチノサイトにおけるプロテアーゼを介したGM-CSFの産生にはNFATのみではなく、それ以外のシグナル伝達経路も関与している可能性が示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
ランゲルハンス細胞を含む三次元皮膚モデルが未だに確立していないため。
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今後の研究の推進方策 |
三次元皮膚モデルの確立をめざし、新たにイヌ皮膚組織球肉腫の病変部より株化した細胞を用いて、同様の実験を行う予定である。
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