研究課題
平成24年度において、以下の研究成果を得ることができた。1.Ubiad1遺伝子exon1ターゲテイングベクター導入ES細胞2クローン(a3037およびa3097)から、それぞれキメラマウスの作出を経て全身性ubiad1遺伝子欠失ヘテロマウスの作出に成功した。更に、ヘテロマウス同士の交配によりホモマウスの作出を試みたが、全例が胎生致死であった。体外受精妊娠マウスを用いて胎生期における胎児の生存性について詳細に解析した結果、胎生7-10日齢の間で全例が死亡することが判明した。現在のところ、死亡原因については不明である。2.妊娠マウスにコエンザイムQまたはビタミンKを経口投与することにより、極めて低い確率ながら胎生期マウスの生存期間を延長させることができた。現在のところ、この理由については不明である。3.Ubiad1 flox/floxマウスとNestin-Cre発現マウスの交配によりNestin発現組織特異的ubiad1遺伝子欠失ホモマウスの作出に成功した。出生時および生後数週間におけるホモマウスの外観および行動性において野生型と比べて異常は認められなかった。4.骨芽細胞あるいは神経細胞特異的ubiad1遺伝子欠失ホモマウスの作出と表現型・機能解析を行うため、Osterix-Cre発現マウスの継代繁殖と成熟化を開始した。また、Synapsin-Cre発現マウスのジャームライントランスミッションを開始した。
1: 当初の計画以上に進展している
Ubiad1遺伝子欠失マウス作出に必要な以下の(1)~(3)のすべてのプロセスにおいて満足すべき結果が得られている。(1)全身性ubiad1遺伝子欠失ヘテロマウスの作出に成功している、(2) ubiad1 flox/floxマウスの作出に成功している、(3) ubiad1 flox/floxマウスとNestin-Creマウスとの交配によるNestin発現組織特異的ubiad1遺伝子欠失ホモマウスの作出に成功している。
平成24年度の実績を踏まえて、以下の(1)~(4)の研究計画を推進する。現在のところ、研究計画に問題はなく、変更も必要ない。(1)全身性ubiad1遺伝子欠失ホモマウスの胎生致死の原因を明らかにする。(2)Nestin発現組織特異的ubiad1遺伝子欠失ホモマウスの表現型・機能解析(3)Osterix発現組織特異的ubiad1遺伝子欠失ホモマウスの作出と表現型・機能解析(4)Synapsin発現組織特異的ubiad1遺伝子欠失ホモマウスの作出と表現型・機能解析
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