研究課題
マクロパイノサイトーシスはマクロファージで活発にみられる液相性エンドサイトーシスでアクチン依存性の細胞運動である。本研究プロジェクトでは低分子量分子スイッチの一つでありアクチン細胞骨格の制御因子として知られるRac1のマクロパイノサイトーシスにおける役割を、光遺伝学を用いた顕微鏡下でのphoto-manipulationにより解析を行ってきた。平成26年度は、PA-Rac1光制御システムを応用してphagocytosis過程でのRac1分子スイッチの役割解明にも研究を発展させ、Fcレセプターを介するファゴサイトーシス過程においては、ファゴサイティックカップ形成のための偽足進展には、Rac1活性が必要であるが、IgGオプソニン化粒子を掴むカップ収縮運動にはRac1の不活性化が必要であるという所見を得ることができた。 Rac1分子スイッチのオン・オフは、マクロパイノサイトーシス、ファゴサイトーシスの両運動で、必須であるが、その時間空間的な制御の仕方は若干異なっていることが示唆された。また、マクロファージ以外の細胞では、前立腺がん細胞のラメリポディア形成、細胞移動のメカニズムをRac1分子スイッチのオンとオフを光制御することで解析し、Rac1活性化によるラメリポディア形成にはPI3K依存性の水平方向伸展とPI3K非依存性の上下方向ラッフリング運動の過程があることを明らかにした。これは、がん細胞の浸潤、転移の分子機構の解明に重要な所見であり、オープンアクセスジャーナルPLOS ONEに論文として掲載された。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Microscopy
巻: 63 ページ: 255-260
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PLOS ONE
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