研究課題/領域番号 |
23390041
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
内山 安男 順天堂大学, 医学部, 教授 (10049091)
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研究分担者 |
小池 正人 順天堂大学, 医学部, 准教授 (80347210)
佐々木 光穂 順天堂大学, 医学部, 助教 (20432536)
砂堀 毅彦 順天堂大学, 医学部, 助教 (00407115)
鈴木 ちぐれ 順天堂大学, 医学部, 助教 (40536629)
柴田 昌宏 新潟大学, 医歯薬総合研究科, 准教授 (10343253)
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キーワード | オートファジー / LC3 / 脂肪滴 / ノックアウトマウス / RNAi |
研究概要 |
出芽酵母におけるオートファジー関連遺伝子産物Atg8は、オートファゴソームの膜上に局在し、その形成に必須な因子である。Atg8のほ乳類ホモログとしてmicrotubule associated protein 1 light chaint 3(LC3)が知られる。LC3にはAとBのサブタイプ(Cはヒトでのみ発現)が知られているが、その遺伝子産物の組織発現と役割についてはほとんど知られていない。本研究では、正常と病的状態でのLC3AとBの役割を遺伝学的に解明することを目的とした。LC3AとLC3Bの単独ノックアウトマウス(それぞれAKO、BKO)、さらにLC3A/Bダブルノックアウトマウス(DKO)はメンデルの法則に従い正常に生まれ、顕著な表現形を示さなかった。RNAi法を用いた研究により、LC3が脂肪滴形成に関与していることが示されたため、絶食時に肝臓で一過性に誘導される脂肪滴形成能を調べたが、野生型と比べて顕著な差を認められなかった。高脂肪食を与えて経過観察を行ったが、各KOマウスと野生型マウスを比較して、体重の差異は認められなかった。LC3AとLC3Bはアミノ酸配列が非常によく似ているため、両者を識別しうるモノクローナル抗体の作製を試みた。両者のN末付近が比較的類似性が低いため、同領域を抗原とした。さらに、より高効率にモノクローナル抗体を得るために、LC3A抗体の作製には同抗原をAKOマウスに免役し、逆にLC3B抗原をBKOマウスに免疫した。その結果、ELISAで両者を識別出来るクローンを複数獲得できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ダブルKOマウスの作製に時間が掛かったため。
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今後の研究の推進方策 |
ダブルKOマウスの作製が成功したので、予定通り形態学的解析をすすめる。当初想定した脂肪滴形成能について明らかな証拠が得られず、また、その他顕著な表現形は認められなかったが、長期間飼育による影響や、虚血負荷など様々なストレスを加えた時の変化を詳細に解析する。
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