研究課題
オートファジーのマーカータンパク質として、また、オートファゴソームの隔離膜に局在する出芽酵母のAtg8はオートファジーに必須な因子であり、そのほ乳類のオルソログとしてLC3とGABARAPファミリータンパク質が知られている。この中で、LC3はオートファジー現象で最も良く知られたタンパク質であり、中枢神経系の細胞骨格タンパク質として同定され、脳組織に多く存在する。マウスでは、LC3AとLC3Bとが発現し、私達はこの両者を欠損するマウスを作成した。このマウスは、正常に生まれ、生育し、生殖能力も持つが、大脳皮質、海馬錐体細胞、小脳プルキンエ細胞の変性がゆっくりと進行することが分かって来た。脳でGABARAPファミリータンパク質の中ではGABARAPが発現しているが、その量は少ない。そこで、本研究では低酸素脳虚血負荷を生後7日齢のマウスに実施したところ、Atg7と同様に虚血に耐性になることが分かった。このことは、虚血負荷によって惹起される過剰なオートファジーの反応が神経細胞死を引き起こす、オートファジー性の神経細胞死の存在を示している。また、本マウスを用いて現在市販されているLC3の抗体を調べた所、Western blotには使用可能な抗体でも免疫組織化学染色に使える抗体は、ないことが分かった。私達は、His-FLAG-LC3のトランスジェニックマウスを使って、オートファジーと細胞死の検定も行い、免疫染色でも、Western blot法でも虚血によって、オートファジーが誘導されることを確かめた。本プロジェクトによって、LC3A/Bのダブルノックアウトの作成によって、オートファジー性細胞死の存在、抗体の有用性を明らかにできた。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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