研究課題
培養Bリンパ球(A20)において、ミトコンドリアNa-Ca交換体遺伝子(NCLX)をsiRNAによりノックダウンすると、A20細胞のランダムな細胞運動を増加させ、CXCL12刺激に対する細胞走化を抑制することが明らかになった。これは、NCLXがBCR刺激後のCa動態のみならず、リンパ球の多様な細胞機能に関与することを示唆する。自動能を有する興奮性細胞である株化培養心筋細胞(HL-1細胞)におけるNCLX機能解析の結果及び、HL-1細胞数理モデルの解析結果を論文発表した。これまでの研究から、ミトコンドリアに存在するNCLXと筋小胞体/小胞体に存在するCaポンプ(SERCA)は極めて近い位置に局在すると推測される。そこで、SERCA1-3とNCLXが近接するかどうか、CoralHue/Fluo-chase Kitを用いてHEK293細胞において検討した。その結果、SERCA とNCLXは極めて近い位置に局在することが示唆された。ミトコンドリアと筋小胞体/小胞体は極めて狭いサブスペースを挟んで近接する。このサブスペースの意義を調べる目的で、ミトコンドリアと筋小胞体/小胞体間サブスペースを組み込んだ数理モデルを作成し、Bリンパ球数理モデルと心臓洞房結節細胞数理モデルに実装した。Bリンパ球数理モデルにおいては、BCR刺激後の細胞内Ca増加が、サブスペースがない数理モデルと比較して、NCLX機能により依存することが示唆された。心臓洞房結節細胞数理モデルにおいても、サブスペースを実装した数理モデルの方が、細胞収縮頻度がよりNCLX機能に依存することが示唆された。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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