研究課題/領域番号 |
23390044
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
矢田 俊彦 自治医科大学, 医学部, 教授 (60166527)
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研究分担者 |
中田 正範 自治医科大学, 医学部, 准教授 (10305120)
前島 裕子 自治医科大学, 医学部, 助教 (40438669)
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キーワード | Nesfatin-1 / オキシトシン / 摂食 / 概日リズム / 迷走神経 |
研究概要 |
1. PVN Nesfリズムによる摂食調節 (1)正常ラットにおける視床下部室傍核(PVN)Nesf mRNA発現上昇の摂食調節における役割を調べる方法として、Nesf (NUCB2)のshRNA発現AAVベクターを作成し、PVNへの局所投与の技術を確立した。(2)肥満モデルZucker fatty(ZF)ラットにおいて、正常ラットで見られるPVN Nesf mRNAの明期の発現上昇が障害されており、明期ならびに24時間の累積摂食量が増加していることを見出し、明期のNesf発現上昇の障害が過食・肥満の成因として関与する可能性が示唆された。 2.末梢投与Oxtの中枢情報伝達と抗肥満効果 高脂肪食負荷による肥満マウスに2週間末梢Oxt投与(皮下および浸透圧ポンプ)すると、延髄とPVNが活性化され、摂食抑制・エネルギー消費亢進による抗肥満効果を示し、内臓脂肪蓄積・脂肪肝・高血糖を改善し、抗メタボリックシンドローム効果を示すことを明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
高脂肪食負荷による肥満ラットでの摂食異常とPVN Nesfリズム異常との相関の検討が未着手である以外は全て予定通り進行している。
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今後の研究の推進方策 |
1.Nesf (NUCB2)のshRNA発現AAVベクターを用いてPVN Nesfの摂食調節作用の解析を進める。 2.末梢Oxt の中枢へのシグナル伝達機構について解析を進める。特に、Oxtの求心性迷走神経Nodose Ganglion Neuronへの作用を検討し、Oxt 応答細胞の神経伝達物質を同定する。
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