• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

脂質メディエーター受容体を標的とした創薬基盤

研究課題

研究課題/領域番号 23390061
研究機関秋田大学

研究代表者

石井 聡  秋田大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10300815)

研究分担者 大戸 貴代  秋田大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (80511378)
安田 大恭  秋田大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (70594951)
キーワード脂質 / シグナル伝達 / LPA / LPA4 / 化合物ライブラリー
研究概要

1特異的アンタゴニストの探索
生来LPAに反応しないB103ラット神経芽腫細胞にヒトLPA4を安定発現させた株を使って、アンタゴニスト活性を持つ化合物をスクリーニングするに当たっての実験条件を決定した。すなわち、アンタゴニスト活性の指標は、LPA4の活性化に伴って惹起される細胞内カルシウム流入反応の阻害とした。このアッセイを行うための条件について検討・最適化を施した項目は、実験前日に播く細胞数、血清飢餓の有無、ロードするカルシウムプローブの種類、ロードの温度と時間、ロード後のバッファー置換の有無、カルシウム反応を惹起するLPAの濃度、等である。
2糖尿病以外のLPA4関連疾患の探索と発症機構の解明
血管新生を伴う疾患モデルとして、網膜内血管新生・移植ガンの腫瘍形成の程度をLPA4-KOマウスと野生型マウスの間で比較した。
(1)網膜血管新生:生後7日目(P7)マウスを高酸素条件下(75%o 2)でP12まで飼育し、その後大気圧条件下(21%o 2)に戻してP17まで飼育した。摘出した眼球より網膜の固定標本を作製した。病的な血管新生領域は、網膜中心部の無血管領域の出現とともに期待通り確認できた。しかし、新生児網膜で観察される病態が一腹毎に大きくばらつくことが明らかになり、このばらつきを抑えるため今後は同腹仔の野生型とKOマウスで比較することとした。
(2)腫瘍形成:マウス肺癌由来のLewis Lung Carcinoma(LLC)細胞をマウスの皮下に注射し、腫瘍を形成させた。皮下に現れた腫瘍の大きさを体外からノギスで経時的に計測したが、野生型とKOマウスとの問で有意差は認められなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

実験系の確立は順調であり、研究課題の達成に支障を来す問題は生じていない。今年度以降は、実験を繰り返し、論文発表に向けてデータを蓄積する予定である。

今後の研究の推進方策

引き続き、LPA4受容体について特異的アンタゴニストの探索及び病態生理学的意義の解明を、研究計画通りに研究を推進する。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2012 2011 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Orally active lysophosphatidic acid receptor antagonist attenuates pancreatic cancer invasion and metastasis in vivo2012

    • 著者名/発表者名
      Komachi, M., Sato, K., Tobo, M., Mogi, C., Yamada, T., Ohta, H., Tomura, H., Kimura, T., Im, D.S., Yanagida, K., Ishii, S., Takeyoshi, I., and Okajima F
    • 雑誌名

      Cancer Sci

      巻: 103 ページ: 1099-1104

    • DOI

      10.1111/j.1349-7006.2012.02246.x

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Non-Edg family LPA receptors : the cutting edge of LPA research2011

    • 著者名/発表者名
      Yanagida, K. and Ishii, S
    • 雑誌名

      J. Biochem

      巻: 150 ページ: 223-232

    • DOI

      10.1093/jb/mvr087

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 脂肪酸摂取と呼吸器疾患2011

    • 著者名/発表者名
      石井聡
    • 雑誌名

      呼吸と循環

      巻: 59 ページ: 773-781

  • [学会発表] 脂質メディエーターの多彩な機能2011

    • 著者名/発表者名
      石井聡、清水孝雄
    • 学会等名
      第84回日本生化学会大会
    • 発表場所
      京都国際会議場
    • 年月日
      2011-09-23
  • [備考]

    • URL

      http://www.med.akita-u.ac.jp/~bougyo/Home.html

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi