研究実績の概要 |
N型糖鎖CDGについては、抗体ビーズによって精製したトランスフェリンをマイクロカラムに通して直接にMSを行うLC-MS、O型糖鎖CDGについては、アポリポ蛋白C-IIIの糖鎖プロファイルをMALDI-MSによって分析する極めて簡便な方法をこれまでに確立し、このワークフローによって国内の分子診断支援を継続するとともに、海外からの分析依頼にもこたえて多くの国際共同研究成果共著を得た。 2005年に開始したCDG分子診断支援活動をこの分析法により継続し、2014年3月末までに1,053名の患者を分析した結果、PMM2-CDGを4家系、ALG6-CD, B4GAL1-CDG, MAN1B1-CDGを各1家系、責任遺伝子不明のCDG-Iを2家系、ARCL2を2家系の計11家系を診断した。すなわち、原因不明の発達遅滞の1%がCDGであった。
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