研究課題
濾胞樹状細胞(Follicular dendritic cells, FDC)はリンパ節の濾胞内に存在し、胚中心の形成に必須の細胞である。しかしながらFDC は単離が非常に困難であり、その活性化調節機構の詳細は未だ不明である。申請者らはIgA/IgMに対する受容体であるFca/mR(CD351)を同定し、Fca/mRが活性化FDCに高発現し、胚中心形成を抑制していることを明らかにしてきた。本研究はFDCの単離法を確立し、FDCの活性化調節機構を明らかにすることを目的として行った。従来FDCはその抗原を細胞表面に長期間保持することによってB細胞へ抗原を提示し、胚中心形成を促すと考えられてきた。申請者はFDC特異的マーカーであるFDC-M2を用いてマウスのリンパ組織からFDCを単離する方法を確立したが、単離FDCを用いた解析から、FDCが抗原を保持するのみならず、Fca/mRを介して抗原を細胞内に取り込むことを見いだした。一方、抗原の細胞内取り込みに伴ってFDC細胞表面上においては抗原量の減少が認められた。よってFca/mRはFDCによる抗原の細胞内取り込みを介してFDC細胞表面上の抗原量を調節し、B細胞の活性化、ひいては胚中心形成を制御していることが示唆された。さらに、FDCはその表面にPS受容体を高発現しており、抗原のみならずアポトーシス細胞を貪食することを見いだした。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2013 その他
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (4件) 備考 (2件)
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