研究課題
C型レクチンは膜タンパク質で、細胞外のcarbohydrate recognition domain (CRD)と呼ばれる領域で糖鎖を認識する。樹状細胞(DC)やマクロファージといったミエロイド細胞に発現するC型レクチンは、マウスでは6番染色体テロメア側、ヒトでは12番染色体短碗にクラスター状にコードされており、感染に対する免疫応答に関与している可能性が示唆されていた。そこで、私達はこの遺伝子クラスターにコードされる2種類のファミリー分子、Dectin-1、Dectin-2に注目し、その感染防御における役割の解析を行った。Dectin-1は真菌細胞壁構成糖鎖のβ-グルカンを、Dectin-2は、真菌細胞壁構成成分の別の糖鎖、α-マンナンをリガンドとしているが、実際、Dectin-1、Dectin-2ともに病原真菌のに対する感染防御に重要な役割を担っている。一方、Dectin-2が認識する糖鎖構造である、高マンノース構造は、真菌以外の種にも存在する。例えば、結核菌などの抗酸菌の細胞壁にはLipoarabinomannan (LAM)という糖脂質が存在するが、抗酸菌の中でも病原性を有する種では、その末端にマンノースが付加されれ、Mannose-capped LAM (Man-LAM)となっている。今回私達は、Dectin-2が微生物特有成分としてこのMan-LAMを認識し、サイトカイン分泌を誘導すること、さらに感染防御にも重要な役割を担っていることを明らかにした。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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