研究課題/領域番号 |
23390106
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
鈴木 敏彦 琉球大学, 医学研究科, 教授 (10292848)
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キーワード | カスパーゼ-1 / インフラマゾーム / マクロファージ / 炎症 / 腸炎ビブリオ |
研究概要 |
本研究では、T3SSを介してカスパーゼー1活性化を抑制するエフェクター分子を同定・解析することによって、腸炎ビブリオによる新しい免疫回避の分子機構を解明することを目的とする。 T3SS-1遺伝子クラスター内約9kbのエフェクターコード領域に、目的とする遺伝子が約10個あると推定されたことから、ゲノム情報をもとにまず4つの領域に分け、それぞれを欠損する変異株を作製した。その後、さらに当該領域にコードされるエフェクター遺伝子の変異株を作製して解析した。 作製した各種遺伝子欠損株をマウス骨髄由来マクロファージに感染させ、カスパーゼ-1活性化およびIL-1β、IL-18のプロセッシングをウェスタンブロットにて、またサイトカインの細胞外分泌をELISA法にて解析した。マクロファージとして、野生型細胞、NLRP3欠損細胞(NLRC4経路)、NLRC4欠損細胞(NLRP3経路)を用いて感染させ、どの経路でカスパーゼ-1活性化の亢進がみられるか解析した。 その結果、欠損によってNLRC4経路を亢進する領域が見つかった。さらに当該領域にコードされているエフェクター遺伝子の欠損株を作製して、エフェクターがNLRC4インフラマゾームを主に阻害していることを確認した。阻害活性が認められたエフェクター遺伝子は2つあり、それぞれの欠損株ではカスパーゼ-1活性が弱く亢進し、二重欠損株で顕著に亢進することが示された。これらの結果は、2つのエフェクターが相加的にNLRC4インフラマゾームを抑制していることを示唆していた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
カスパーゼ-1活性化の抑制に関わるエフェクター遺伝子の同定が予定通り進行している。
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今後の研究の推進方策 |
さらに、エフェクターの機能を解析し、カスパーゼ-1活性化抑制の分子機構を探る。
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