研究課題
本研究では、III型分泌装置(T3SS)を介してカスパーゼ-1活性化を抑制するエフェクター分子を同定・解析することによって、腸炎ビブリオによる新しい免疫回避の分子機構を解明することを目的とした。これまでに、NLRC4インフラマゾーム活性化を負に制御する腸炎ビブリオのT3SSエフェクターを2種類同定し、それらの細胞内の機能を明らかにした。エフェクターのひとつVopQは細胞内のオートファジーを誘導し、もうひとつのエフェクターVopSは低分子量GTPaseRhoファミリー分子を不活化することによって、それぞれ相加的にNLRC4インフラマゾーム活性化を抑制していた。興味深いことに、これらのエフェクターはNLRP3インフラマゾーム活性化に対する抑制効果を持たなかった。NLRC4インフラマゾーム活性化に干渉する細菌のエフェクターの同定は今までに報告がなく、全く新規な機能であった。VopQによるオートファジー誘導がインフラマゾーム活性化をどのように阻害するのか検証するために、マクロファージで特異的にオートファジーを欠損するマウスを作成し、解析を行っている。また、マウスでの感染モデルを確立するために、ストレプトマイシン前投与による経口感染の実験系を立ち上げて解析を行っている。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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