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2011 年度 実績報告書

APOBEC3の生体内における機能とHIV-1感染病態に及ぼす影響の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23390110
研究機関京都大学

研究代表者

高折 晃史  京都大学, 医学研究科, 教授 (20324626)

キーワード個体 / 遺伝子 / 感染防御 / ウイルス
研究概要

本研究の目的は.APOBEC3蛋白群が、実際in vivoにおいてHIV-1感染症の病態進行やAIDS発症にどのような影響を与えているかを明らかにし、その臨床的な意義、さらにはそれらを標的とする新規治療開発の理論的背景を提供することである。
具体的に下記の5項目を中心として研究を進めた。
1.初代培養細胞を用いたAPOBEC3蛋白群の発現とHIV-1複製解析
2.初代培養細胞を用いたAPOBEC3遺伝子群のSNPsとHIV-1複製解析
3.HIV-1感染患者よりの初代培養細胞を用いた解析
4.免疫不全マウスモデルを用いた解析
5.次世代シークエンサーを用いたHIV-1への変異導入・蓄積過程の解析
1.2に関して、30人のHIV-1非感染ドナーから検体を採取し、qPCR法により各種APOBEC3の発現量、及びPCR法によりAPOBEC3B遺伝子の欠失を検討した。結果、5人がホモ欠失、13人がヘテロ欠失であった。qPCRではホモ欠失の検体ではAPOBEC3Bの発現が認められなかったが、他のAPOBEC3遺伝子の発現はAPOBEC3B遺伝子がホモで存在している検体と同等であった。
APOBEC3Bをホモ欠失している5人のCD4陽性T細胞を用いた感染実験では、p24のピーク値が正常検体より約50%程度高い傾向を示したが、有意な差ではなかった。また、ウイルスの感染性についても約30%程度高かったが、優位な差ではなかった。
また、4に関する実験の継続(J Virol 84:9546,2010)、および、5の実験準備を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

計画した5つの実験項目のうち、1,2,4に関しては、おおむね順調に進展している。5も準備中である。

今後の研究の推進方策

今後は、マウスモデル、および患者検体を用いた解析を、次世代シークエンサーを中心として進めていきたい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] A proteasome inhibitor bortezomib suppresses immunostimulatory activity of human plasmacytoid dendritic cells by targeting intracellular2011

    • 著者名/発表者名
      Hirai, et al
    • 雑誌名

      Blood

      巻: 117 ページ: 500-9

    • DOI

      doi:10.1182

    • 査読あり
  • [備考]

    • URL

      http://www.kuhp.kyoto-u.ac.jp/~hemonc/research/hiv.html

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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