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2011 年度 実績報告書

体位検知とユビキタス技術による患者状態検知型医療安全・患者管理システムの研究

研究課題

研究課題/領域番号 23390126
研究機関秋田大学

研究代表者

近藤 克幸  秋田大学, 医学部, 教授 (30282180)

研究分担者 大佐賀 敦  秋田大学, 医学部, 助教 (00396433)
キーワード電子タグ / RFID / ユキビタス技術 / センサー技術 / 体位
研究概要

本研究は,アクティブ型電子タグとジャイロセンサーの組み合わせにより,患者の体位や行動などの状態を位置情報と合わせてリアルタイムに検出・分析し,医療安全の向上や,客観的なデータに基づく患者管理・指導に役立てる事を目的とする.アクティブ型電子タグは最近,位置情報管理などに利用されるようになってきたが,医療安全への効果的な活用を果たすには位置情報だけでは不十分で,いかに患者の状態を的確に検知し,位置情報と組み合わせて活用できるかが重要である.ユビキタス関連技術や各種センサーは小型化・高性能化が進んできており,それらの技術を融合活用して,医療安全の向上や,患者管理・指導の質的向上と言った社会的課題に応えることを目指す.
初年度である本年度は,研究に適したデバイスを評価すべく,2種のセンサー内蔵型アクティブタグを用いて体動や体位変化の基礎データを取得し,評価を行うこととした.ただし,うち1種のセンサー内蔵型アクティブタグが生産中止のため入手不可能となったため,繰越し制度を活用し,当該機材による計測は平成24年度に行った.
その結果,ジャイロセンサーにより体位の情報をリアルタイムに得ることで,過年度の研究で行った加速度センサーによる情報取得だけでは検出し得なかった動作や状態を検出することが可能であり,転倒転落事故の検出のみならず,体位交換をはじめとする様々な医療行為や患者ケアにも応用可能と思われた.ただし,装着位置によって得られる情報には差異が大きく,ユースケースに応じて,最適な装着部位を検討する必要があると思われた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本研究において重要な,センサー内蔵型アクティブタグの購入を平成23年10月頃に予定していたが,機器を構成する部品の一部が生産中止となったことに伴い,購入を予定していた機材一式も発売中止となり,入手不可能となった.これに伴い,メーカー側では他の部品を用いて,より性能を向上させた後継機種の開発を行っており,その発売が平成24年4月~5月になるため,平成23年度補助金の一部を翌年度に繰越し,同機材一式を購入することとなった.そのため,平成23年度後半に予定していた,基礎データ収集に遅れが生じた.ただし,その期間には比較検証用の他機材を用いてデータの取得を行い,平成24年5月には後継機種を入手し,基礎データの取得を開始できたため,その後の全体計画には大幅な影響はないと考えている.

今後の研究の推進方策

平成24年度以降の研究では,多数のセンサー内蔵型アクティブタグを複数の部位に装着するなどして,医療や介護の現場での実用を想定したデータ収集方法を検証するとともに,各センサーの情報を分析し,患者の状態を検出するための閾値やパターンなどを明らかにしていく.最終年度には,十分なインフォームドコンセントのもとに,在宅での情報取得なども試みて,患者状態の検出性能に加えて在宅等での指導管理への利用可能性も検討していきたい.
最終的には,3年間の研究成果を総合し,ジャイロセンサーによる転倒転落他の患者リスクの検出と未然防止の可能性,病院情報システムとの統合によるリアルタイムなインシデント通知システムの可能性,効果,実現性を明確にし,以後の機器開発にも役立つようにしていく予定である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] ユビキタス技術の医療安全への活用2011

    • 著者名/発表者名
      近藤克幸
    • 雑誌名

      生活生命支援医療福祉工学系学会連合大会2011論文集

      巻: 2011 ページ: CD-ROM版

  • [学会発表] 工学的視点からの臨床現場の安全管理と技術支援  ユビキタス技術の医療安全への活用2011

    • 著者名/発表者名
      近藤克幸
    • 学会等名
      生活生命支援医療福祉工学系学会連合大会
    • 発表場所
      芝浦工業大学
    • 年月日
      20111104-20111104

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公開日: 2014-07-24  

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