研究課題/領域番号 |
23390126
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
近藤 克幸 秋田大学, 医学部, 教授 (30282180)
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研究分担者 |
大佐賀 敦 秋田大学, 医学部, 助教 (00396433)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 電子タグ / RFID / ユキビタス技術 / センサー技術 / 体位 |
研究概要 |
本研究は,アクティブ型電子タグとジャイロセンサーの組み合わせにより,患者の体位や行動などの状態を位置情報と合わせてリアルタイムに検出・分析し,医療安全の向上や,客観的なデータに基づく患者管理・指導に役立てる事を目的とする.アクティブ型電子タグは最近,位置情報管理などに利用されるようになってきたが,医療安全への効果的な活用を果たすには位置情報だけでは不十分で,いかに患者の状態を的確に検知し,位置情報と組み合わせて活用できるかが重要である.ユビキタス関連技術や各種センサーは小型化・高性能化が進んできており,それらの技術を融合活用して,医療安全の向上や,患者管理・指導の質的向上と言った社会的課題に応えることを目指す. 研究2年目の本年度では,昨年度に性能評価と基礎データ収集を行った2種のセンサー内蔵型アクティブタグを用いて,サンプリング間隔等のパラメータを変更し,患者の状態検出における最適な設定を検討したほか,過年度の研究で分析した加速度センサー単独のデータとの比較検証を行うべく,本研究で使用している機材からのログと過去データのログをデータベースに取り込み,解析に供することができるような環境を構築した.加えて,全身の複数部位にセンサーを装着し,ジャイロセンサーおよび加速度センサーからの情報を取得し,最適な装着方法の検討をすすめた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度は機材の入手困難から,若干の遅れを認めたが,本年度は必要な機材を入手できたことかた概ね予定通りの進捗となっており,最終年度の次年度へ向けてデータをまとめている.
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今後の研究の推進方策 |
研究3年目(最終年度)の次年度は,本年度までの成果をまとめ,実用を想定したデータ収集方法を確立するとともに,十分なインフォームドコンセントのもとに,在宅での情報取得なども試みて,患者状態の検出性能に加えて在宅等での指導管理への利用可能性も検討する.また,当初計画に加えて,他の生体センサー等の情報も付加することでより的確な状態検出につながる可能性もあることから,可能な範囲で評価を加える. 最終的には,3年間の研究成果を総合し,ジャイロセンサーによる転倒転落他の患者リスクの検出と未然防止の可能性,病院情報システムとの統合によるリアルタイムなインシデント通知システムの可能性,効果,実現性を明確にし,以後の機器開発にも役立つよう,成果を公表する.
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