研究課題/領域番号 |
23390128
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
美代 賢吾 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (40302690)
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研究分担者 |
大江 和彦 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (40221121)
近藤 克幸 秋田大学, 医学部, 教授 (30282180)
中島 直樹 九州大学, 大学病院, 准教授 (60325529)
今井 健 東京大学, 医学系研究科, 助教 (90401075)
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キーワード | 医療情報学 / ユーザインターフェイス / ユーザビリティ / 病院情報システム / システム評価 / 電子カルテ |
研究概要 |
平成23年度の研究実施目標は、1)検査オーダ、処方オーダについて、複数の病院情報システムの操作画面を収集し、操作時間を計測すること、2)収集した画面から各種操作情報を抽出し分析を行うこと、3)操作情報抽出を簡易化するためのソフトウェアを開発することであった。 1)については、国内4病院(3大学病院、1市民病院)のオーダ画面を収集し、国外では、2病院(1大学病院、1市民病院)のオーダ画面を収集した。国内4病院については、それぞれ5人の評価者による操作時間の実測も実施した。2)については、撮影したビデオ情報を参照し、実際の操作手順および、1)で取得した操作画面からGOMSおよびFitts'Lawの2指標について算出した。3)については、収集した画面キャプチャーと、ビデオ録画した操作手順から、対象となる病院のシステムを疑似的に再現可能なシステムを開発した。次年度このソフトウェアの評価を実施することにより、ユーザインターフェイスの評価者が現地に行くことなく、キャプチャー画面と操作手順さえわかれば、このソフトウェア上で実際の操作時間を推計することが可能となる予定である。 本研究の内容、進め方については、国内だけでなく、ドイツPLRI医療情報学研究所所長・国際医療情報学会会長のReinhold Haux教授およびPLRIの研究員、Hannover医科大学のMichael Marschollek教授とも意見交換をおこない、協力関係の確立を確認した。上記成果の一部については、第31回医療情報学連合大会において3つの論点からそれぞれ発表をおこない、また3編をその抄録としてまとめ、医療情報学会誌のsupplementに掲載した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画した、オーダ画面の収集、指標の測定、ソフトウェアの開発等おおむね順調に進展している。オーダ画面の収集については、国外の病院情報システムについても収集することができ、これについては、計画以上に進展していると言える
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究は、1)処方・検査オーダ以外の操作画面の収集、2)海外の病院情報システムの操作画面の追加収集、3)捜査情報記録・再現ソフトウェアの評価の実施とそれに基づく改良とそれを利用した画面評価の実施、について、順次進めていく予定である。合わせて、これまでの成果について、学術雑誌への投稿および海外学会での報告を積極的に推進していく。
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