研究課題/領域番号 |
23390128
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
美代 賢吾 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (40302690)
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研究分担者 |
近藤 克幸 秋田大学, 医学部, 教授 (30282180)
大江 和彦 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (40221121)
中島 直樹 九州大学, 大学病院, 准教授 (60325529)
今井 健 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (90401075)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 病院情報システム / ユーザインターフェイス / オーダエントリシステム / ユーザビリティ / 電子カルテ |
研究概要 |
平成24年度の研究実施目標は、1)検査オーダ、処方オーダ以外のオーダについて、複数の病院情報システムの操作画面を収集すること、2)操作情報の記録・再現ソフトウェアの実用化に向けた調査、3)収集したデータの分析、4)操作情報記録・再現ソフトウェアの機能強化であった。 1)については、国内2病院(1大学病院、1市民病院)の放射線オーダ画面(胸部単純撮影)、および生理検査オーダ画面(心電図オーダ)を収集した。2)については、各種オーダを画面単位で、マウスのクリックエリアを含めて、順番に再現できるソフトを開発している。3)については、処方オーダおよび検査オーダについて、収集した画面キャプチャーから、それぞれの病院のユーザインターフェイスの特徴を抽出した。処方作成から発行までは、9-14ステップまでのばらつきがあり、マウスの移動距離も2,381pixelから4931pixelまでの大きなばらつきが見られた。これらの結果については、国内共同研究者および、ドイツPLRI医療情報学研究所所長Reinhold Haux教授およびHannover医科大学のMichael Marschollek教授とも意見交換をおこなった。4)については、使いやすさを改善するためのさらなる改造を行っている。上記成果の一部については、様々な視点から、第32回医療情報学連合大会(新潟)および、AMIA2012(米国医療情報学会,シカゴ)、GMDS2012(ドイツ医療情報学会,ブラウンシュヴァイク)にて、報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画したオーダ画面の収集およびソフトウェアの開発等おおむね順調に進展している。また、これまでの成果について、国内1学会、海外2学会で報告することができ、国内・海外の研究者と意見交換することができた。また、システム開発ベンダーからも、同一の指標で、複数施設のシステムを一律に評価することで、他社との比較ができ、より使いやすいシステム開発につながるとの評価も得ており、本研究の重要性が認識されつつある状況である。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は、本研究課題の最終年度にあたる。本年前半は、オーダ操作画面の追加収集、操作情報記録・再現ソフトウェアを利用したユーザインターフェイス評価を中心に実施する。年度後半は、研究成果のまとめを共同研究者、研究協力者とともに実施し、研究論文として報告する。また、医療者にとって使いやすいオーダエントリシステム、病院情報システムへとつながるユーザインターフェイスについて提言し、開発者へ広く情報提供を行う。
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